尖閣食堂、来月2日オープン 全国に「味わって」とアピール
尖閣周辺海域で捕れた高級魚、アカマチ(ハマダイ)を定食として提供する「尖閣食堂」が12月2日、石垣市内でオープンする。領海侵入を繰り返す中国海警局と、阻止に動く海上保安庁の巡視船がせめぎあう海域。このホットスポットで獲れる魚を地元の味として味わいながら、尖閣諸島が我が国固有の領土であることを再認識し、漁師たちが危険にさらされながら操業している実態を知ってもらおうというねらいだ。 店舗はカラオケ居酒屋ドーム=美崎町11―1=の店舗を使い、午前11時から午後2時に1日限定50食で営業する。 アカマチは、尾ビレが長く、体長1メートルほどに成長する白身魚。マクブーやアカジンミーバイと共に沖縄3大高級魚とされ、高値で取引される。高級料理店でも提供されている。 石垣市は、ふるさと納税への返礼品として尖閣周辺で捕れたアカマチをブランド化。「尖閣アカマチ」として、全国にアピールしており、既にふるさと納税は今月までに総額356万円が集まった。 尖閣食堂では、市議で現役漁師の仲間均氏が捕ったアカマチを提供する。 23日午後、営業開始前のドームでは、代表者の赤山力也さんとスタッフらが大量のアカマチを店内に持ち込み、冷凍庫で管理するなど開店準備に追われていた。 「尖閣食堂では、2500円で定食を提供したい。アカマチの刺身やフライを味わってほしい」と赤山さん。「尖閣諸島が石垣市の市域であることを周知する意味でも地元客だけでなく、本土から訪れる観光客の来店も期待している」と話す。 2500円は昼食として高いという見方もあるが、「出漁する漁船の燃料代も加わっていることを理解していただきたい。沖縄の高級魚なので、多くの人に味わってほしい」と大勢の来店を待っている。 居酒屋ドームは竹富町役場や旧石垣市役所庁舎などが立ち並ぶ、市内繁華街にある。問い合わせは、℡0980・88・0808まで。定休日は月曜日を予定。これまで通り、居酒屋ドームも夜間に営業し、飲み放題付きでアカマチが味わえる。