『虎に翼』のマダム役が話題…筒井真理子が〝妊婦ヌード〟で話題の初主演映画で明かしていた「役者論」
5月22日、女優の筒井真理子(63)が日本映画批評家大賞に出席、映画『波紋』(’23年)での高い演技力が評価され、主演女優賞を受賞した。 【現在でも若いけど…】すごい…「妊婦ヌード」を公開していた30年前の筒井真理子 同作品では降りかかる数々の不幸から新興宗教にハマっていく主婦を演じた筒井。「引き出しがありすぎて、いったいいくつ持っているんだろう?と感心します」という選考委員の言葉に、「私は自分自身、いつも個性がないと思うんです。だから役に溺れたくて、演じる役を探っていく作業が楽しい」と語っていた。 『波紋』以外にも、『淵に立つ』(’16年)でも数々の主演女優賞に輝いた経歴を持つ筒井。だが、お茶の間では毒母や恐妻を演じさせたらそのインパクトで右に出る者はいない、名バイプレーヤーぶりのほうがイメージしやすいだろう。つい最近では朝ドラ『虎に翼』で、主人公・猪爪寅子(伊藤彩利)の学友である華族令嬢・桜川涼子(桜井ユキ)の〝毒母〟を演じ、決して多くはない出番にもかかわらずネットを騒がせた。 「筒井さんが演じた男爵夫人・桜川寿子は家の存続のために婿養子の夫と結婚した女性。一人娘である涼子にもそれを望んでおり、法律家を目指す娘の夢に立ちはだかる存在でした。 家のための結婚だったことが原因なのか、夫婦仲は冷えていたと思われ、最後には夫は芸者と駆け落ちしてしまいます。そんな彼女の不幸を象徴するかのように、常に酒に溺れているというキャラでした」(エンタメ誌ライター) ネットでは彼女が登場するたびに《さすが安定のラスボス感》、《朝ドラの酔い方じゃない!》、《もはや酔っ払い芸》、《人生に倦んだダルい有閑マダムサイコー》と絶賛されていた。 4月クールのドラマでは『ミス・ターゲット』(テレビ朝日系)に出演、スナックのママで実は元伝説の結婚詐欺師という役を演じている。その前の1月クールの『泥濘の食卓』(テレビ朝日系)では娘・齊藤京子の人格を徹底的に否定する毒母を演じる一方で、『春になったら』(フジテレビ)では、木梨憲武が演じる余命わずかな弟を心配する姉を演じるなど、八面六臂の活躍ぶりだ。 そんな筒井を本誌は、彼女が映画『男ともだち』で主演したときに取材していた(’94年の1月28日号)。当時33歳だった彼女は早稲田大学在学中から鴻上尚史の『第三舞台』に所属して10年間、数多くの舞台で活躍していたが、映画はこれが初出演だった。 『男ともだち』は作家・見延典子の同名の小説が原作。昔の恋人のことを忘れられないまま、愛を感じない男の子供を妊娠してしまったヒロインの葛藤を描いた物語だ。筒井は作中で微妙に動く女性心理を《テクニックではなく気持ちで演じた》と本誌に語っていた。また、作品の中では特殊メイクでお腹を膨らませ、乳房にも張りをもたせた「妊婦ヌード」も公開している。 また、彼女は取材では大の日本酒党で一晩で1升4合を飲んでケロッとしていたというエピソードも明かしていたが、《でも最近は自信なくしちゃった。大酒飲むと翌日の顔が違うかなって感じで(笑)》とこぼしていた。 その後は数々の映画やドラマに出演した筒井は’05年の『貞操問答』(TBS系)で演じた、ヒロインが恋に落ちた男の妻・通称メデゥーサ役の強烈すぎるキャラクターが話題となり、以来、クセ強めのバイプレーヤーとしての活躍が目立つようになった。 最近のインタビューではお酒について《昔はよく飲みましたけど、最近はもうそんなに。》と語っていた筒井。 私生活で飲んでいなくても、『虎に翼』のマダムのような酔っ払いを演じさせれば、本物以上に酔っ払いに見えてしまう。女優としての表現力は、まだまだ進化を続けているのだ。 ※「FRIDAYデジタル」では、皆様からの情報提供・タレコミをお待ちしています。下記の情報提供フォームまたは公式Xまで情報をお寄せ下さい。 情報提供フォーム:https://friday.kodansha.co.jp/tips 公式X:https://twitter.com/FRIDAY_twit
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