〔東京外為〕ドル、160円台後半=売買交錯で小動き(1日正午)
1日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需買いと調整売りが交錯し、1ドル=160円台後半で小動きに推移している。正午現在は160円89~90銭と前日(午後5時、160円92~93銭)比03銭の小幅ドル安・円高。 前週末の海外市場では、米国時間の序盤は朝方に発表された5月の米個人消費支出(PCE)物価の鈍化を受けて、一時160円20銭台まで下落。その後は、米長期金利が上昇に転じたことで、中盤にかけて160円90銭台に上伸した。ただ、日本政府・日銀による介入警戒感から上値は重く、終盤は160円80銭台で伸び悩んだ。 こうした海外市場の流れを引き継ぎ、この日の東京時間は160円90銭台でスタート。仲値にかけては実需のドル買いが先行し、一時161円20銭近くまで値を上げた。ただ、「161円台では利益確定のドル売りが入りやすい」(外為仲介業者)とされ、直後に160円台後半に下落した。その後は、取引材料に欠け、方向感なくもみ合っている。 市場では「いつ為替介入があってもおかしくない」(国内証券)とみられている一方で、「足元の円安ペースでは、介入はないとみている市場参加者も一定数いる」(同)との指摘があった。また、今週は米国で重要指標の発表が多く控えており「積極的には動きづらい」(国内銀行)との声が聞かれ、もみ合う展開が続くとみられる。 ユーロは朝方に比べ対円、対ドルで上昇。正午現在、1ユーロ=173円04~05銭(前日午後5時、172円12~13銭)、対ドルでは1.0755~0755ドル(同1.0696~0697ドル)。