【山口県】[光市長選/光市議選]衆院選とトリプル選に 市長選3人、市議選22人が出馬準備
合併による新市発足から20年になる光市の市長選と市議選(定数18)の告示が20日(日)に迫った。衆院選が15日(火)に公示される見通しのため、投票日の27日(日)は市長選、市議選、衆院選が重なる。空前のトリプル選挙となる中、相乗効果で投票率がどう動くか注目される。情勢を探った。 (山上達也)
[市長選]磯部県議は市長選に出馬せず
市長選は現在4期目の市川熙氏が引退するため、16年ぶりに新人だけの選挙戦。 前市議会副議長で上関原発計画と中間貯蔵施設反対を掲げる笹井琢氏▽市川氏の後継指名と自由民主党、公明党、連合山口の推薦を受ける前市経済部長の芳岡統氏▽市役所本庁の光駅前移転を公約する前市議会議長の木村信秀氏の三つ巴の様相。 3陣営に共通する選挙戦の争点が浮上しているとは言い難く、有権者の関心の高まりが注目される。 一方、前回立候補した磯部登志恵県議は、今回の市長選への去就について本紙の取材に「県議になってまだ3年目で、この市長選に私が出馬する大義がない」と話し、市長選に再挑戦する考えはないことを明らかにした。
[市議選]18議席を争う4超の激戦に
市議選は22人が18議席を争う見通し。地区ごとの土地柄がはっきり分かれる光市独特の地域事情で、これまでと同様に地区単位の情勢が明確に浮かぶ。 大和地区(5,497人)は16年ぶりの新人に注目。住民に地元候補支援の意識が強く、各陣営とも大和票を固めて他地域に広げる。 室積地区(7,007人)は市長選に回る笹井氏と前回落選の大楽俊明氏の計1,921票の行方が、現新4陣営のカギを握る。 光井地区(6,361人)は市長選に2回挑んだベテランの河村氏と候補予定者最年少の西村氏が地盤を張り巡らせている。 島田地区(5,459人)は市長選に回る木村氏が前回獲得した1,139票の行方に関心が集まる。市長選の芳岡氏の地元でもある。 浅江地区(1万2,188人)は現職5人、新人2人の激戦区。各陣営の支持層もさまざまで、新住民の支持獲得も熱を帯びる。 三島地区(7,082人)は上島田の中本、森戸氏が根を張り、三井の小林氏は武田薬品労組が支援。3氏とも手堅い戦いが特徴だ。 周防地区(1,447人)は候補予定者がおらず、地縁などを頼りに他地区の陣営が浸透している。 ※カッコ内の人数は市選管が9月2日現在でまとめた各地区の選挙人登録者数。