明秀学園日立の4番、台湾からの留学生、李は甲子園&東大進学を目指す二刀流!/茨城
<高校野球茨城大会・組み合わせ抽選会>◇19日◇水戸市・ザ・ヒロサワ・シティ会館 第106回全国高校野球選手権茨城大会(7月6日開幕)の組み合わせ抽選会が水戸市内で行われた。 【一覧】茨城大会 組み合わせ 強打の明秀学園日立の4番・李■勲(り・ぶんしゅん)内野手(3年)は甲子園出場と東大進学を目指す二刀流留学生球児だ。台湾から留学し、文武両道の日本の野球に憧れた李は「甲子園出場。そして、東大野球部で4番を打ちたい」と夢を抱く。 小1から野球を始め、13年、テレビで見たWBC2次ラウンド、台湾-日本戦に心を奪われた。「(侍ジャパンの)最後まであきらめない姿勢に憧れました」と、流ちょうな日本語で話す。日本の野球を調べる中、李の目に留まったのは、当時、東大野球部から日本ハムに入団した宮台康平だった。「日本には文武両道の環境がある。日本に行くしかない」。小5から日本語の家庭教師をつけ勉強。毎夏には甲子園中継で観戦しながら、日本への思いを奮い立たせた。 野球と勉強に1分1秒を無駄にしない。朝、夜の自主練習は欠かさず。1学年上の3人の台湾からの留学生に指導する金沢成奉監督(57)の通訳をしながら野球理論をたたき込み、タイミングの取り方を習得。この冬は毎日1500スイングでパワーをつけた。 勉強も手は抜かない。大学受験は東大一本に絞り、夜10時から0時までの約2時間は、寮の食堂で勉強。バス移動のわずかな時間も参考書を開く。先ごろ行われた全国模試では、手応えのある結果を残した。「甲子園と東大。誰も挑戦したことのないことに挑戦したい」。遠く台湾から抱いた夢をかなえる夏がくる。【保坂淑子】 ◆李■勲(り・ぶんしゅん)2005年11月3日、台湾新北市出身。光華小1年で野球を始め、福營中。スポーツ選手の台湾から日本への留学支援を行っているエースプログラムを利用し、明秀学園日立に進学。2年秋からベンチ入り。家族構成は両親、祖父、祖母、弟、妹。183センチ、87キロ。右投げ左打ち。 ※■は王ヘンに文