５月３０日をもって「ＳＴＡＲＴＯ　ＥＮＴＥＲＴＡＩＮＭＥＮＴ」を退所することを発表した嵐の松本潤

　嵐の松本潤（４０）が１６日、公式サイトで５月３０日をもって「ＳＴＡＲＴＯ　ＥＮＴＥＲＴＡＩＮＭＥＮＴ」を退所することを発表した。４月に本格稼働した同社所属タレントの退所は初めてで、嵐では昨年１０月に独立した二宮和也（４０）に続いて２人目。演出家などのプロデュース業により力を注ぐとみられるソロ活動は個人事務所で、「嵐」としては二宮同様に「ＳＴＡＲＴＯ―」の契約タレントとして活動する。 【写真】松本潤のヒゲ家康に 　１９９６年５月１７日の入所日からちょうど２８年。１１月にデビュー２５周年を迎える松本が、決断を下した。 　「長い年月、多くの支えと励ましをいただきながら成長させてくださったこと、心から感謝しております」とファンへの謝辞をつづり「この度、２０２４年５月３０日をもちまして、個人としては独立することを決意いたしました」と報告した。新会社幕開けイベント「ＷＥ　ＡＲＥ！　Ｌｅｔ’ｓ　ｇｅｔ　ｔｈｅ　ｐａｒｔｙ　ＳＴＡＲＴＯ！」（２９、３０日・京セラドーム大阪）の演出を最後に事務所を離れる。 　関係者によると、決断を下したのは３月頃。主演を務めた大河ドラマ「どうする家康」を終えた後に休暇を経て、年明けから新会社「ＳＴＡＲＴＯ―」との契約形態について話し合いを重ねる中で、独立を決めた。 　キャリアを見つめ直す契機になったのは、創業者であるジャニー喜多川氏の性加害問題。昨年３月のＢＢＣ報道をきっかけに波及し、松本のみならず、所属タレントの多くが作品やＣＭなどで影響を受けた。メンバーの二宮は、１０月に独立した。 　１１月に出演したＮＨＫ「あさイチ」では「現場で作った作品がオンエアできないのでは、今日も『あさイチ』に出演できないんじゃないかと考える時期もありました」と吐露。「大河ドラマの主演で出させていただくという意味で、責任を最後まで全うしたい。ちゃんとできるような形になればと、ずっとやっていました」と語る場面もあった。 　コメントでは、１２歳から過ごした事務所やスタッフを「大切な宝物」と表現。「その環境を離れ独立するというのは、正直なところ不安も大きい」としつつ「私自身の未来を形作るためには必要な一歩」「新たな創造と夢の実現を目指すチャンスが広がっています」と記した。 　嵐のライブなどの演出を務めてきた松本は、今後はよりプロデュース業に力を注ぐ構え。「夢」への第一歩は、７月１１日に開幕する舞台「正三角関係」。かねて出演を懇願していた劇作家・演出家の野田秀樹氏による「ＮＯＤＡ・ＭＡＰ」の新作舞台。同氏は「（ジャニーズは）スケジュールが取れない」と起用してこなかったが、松本は開幕１か月前から稽古に専念する。「新体制での新しいチャレンジを通じて、この舞台での役柄に向き合い、新しい自分を見つけるために、努力を惜しまず取り組んでいきたい」 　二宮同様、「嵐」としては「ＳＴＡＲＴＯ―」と契約し、４月には５人で「株式会社　嵐」も設立した。グループ活動の基盤があることも、挑戦への後押しになった。（田中　雄己） 　◆松本　潤（まつもと・じゅん）１９８３年８月３０日、東京都出身。４０歳。９６年、ジャニーズ事務所に入所。９９年１１月に嵐として「Ａ・ＲＡ・ＳＨＩ」でＣＤデビュー。２００２年「ごくせん」（日テレ系）、０５年「花より男子」（ＴＢＳ系）シリーズなどで俳優としても活躍。２０年１２月３１日をもってグループ活動は休止。２３年にはＮＨＫ大河ドラマ「どうする家康」で主演を務めた。血液型Ａ。