本紙インタビューに応じた伊藤健太郎

　俳優の伊藤健太郎が、前後編２部作の主演映画「静かなるドン２」（鳴瀬聖人監督）で、夜はヤクザの組長という２つの顔を持つ主人公を公演している。ギャグあり、アクションありの任俠映画に伊藤は「今回の映画でもアクションが一番好き。一番やりがいを感じる」と映画の魅力を語った。 　今作の撮影前から始めているというウェートトレーニングの成果がでているのか、３年前の舞台からは想像を上回る体格になっていた。肩幅は大きくなり、二の腕や首回りは太くなっていた。伊藤は「体を多きくするトレーニングは２年ほど前から始めた。今作含めて、役のために体を大きくしようと。今では筋トレしないと体がソワソワするようになった」と話す。 　最初は趣味の範囲だったが、今では仕事と健康のために行っている。「俳優は体が資本の仕事。特にアクションシーンではそう感じる。最近は本当に健康を意識するようになった。いつ呼ばれてもいいように、体は作っておかないと意識するようになった」と最近の変化を口にする。 　今作は新田たつお氏による人気ヤクザ漫画を新たに実写化。特に、主人公の命を狙いに来る殺し屋との対決は見どころの一つだ。伊藤もアクションシーンに挑んだ。 　「初主演映画でもアクションがあって、そこからアクションとりこになった。頭の中を冷静にしないといけないからこそ、やりがいを感じる。スタントには頼りたくないし、スタントなしを名乗り出てケガしたらダサい。だから体を鍛えている」 　デビューから今年で１０年になる。これまでを「あっという間」と振り返りつつ、「映画のこだわりはない」と明かす。ただ、俳優仲間の北村匠海、中川大志とはよく夢を語るようで「もっともっと面白いものを作りたいという話はよくする。２人から映画監督とかやらないの？って聞かれるけど、自分はまだまだだし、俳優として現場にいたい」と語る。 　今後、伊藤はどこに向かうのか―。「７０歳でも８０歳でも役者をやりたい。アクションに挑戦し続けたい」。目標に向かって今日も体を鍛え続ける。