JALと三菱重工、航空機アフターマーケットで協業へ 人材育成など課題対応
日本航空(JAL/JL、9201)と三菱重工業(7011)は8月27日、航空機のアフターマーケット事業などの共同検討を始めることで合意し、覚書を締結したと発表した。JALグループで航空機整備を担うJALエンジニアリング(JALEC)が共同研究を進め、機体の整備や部品供給などの課題への対応を共同で取り組む。 【写真】羽田に到着するJAL初の777-300ER退役機JA734J 航空機のアフターマーケット事業は、航空機が製造・販売された後の修理・整備、部品供給、改修などのサービスを指す。航空機の安全性や運航効率の維持・向上に欠かせない事業領域で、コロナ後に航空需要が急回復する中、航空会社と航空機製造という異なる立場からアフターマーケット事業の課題への対応を検討する。 JALによると、航空需要の急回復で整備の需要も高まる中、人手不足や整備士の担い手減少といった人材面の課題があり、これらの分野に関する検討を進めていきたいという。 JALグループは機体の運航者として運航・整備の知見を、三菱重工グループは航空機メーカーとして設計開発・製造・認証や、北米でのMRO(整備・修理・分解点検)に関する知見を持ち寄り、人材育成や技術開発などにつなげていく。
Tadayuki YOSHIKAWA