阪神・近本光司、逆転の虎や、黄金週カ~ンの始まりや~! チビっ子に夢届けるV撃3号2ラン!
(セ・リーグ、阪神5-4ヤクルト、5回戦、阪神3勝2敗、27日、甲子園)〝逆転ウイン〟でGW突入や! 阪神はヤクルトに5-4で競り勝って、単独首位をキープ。1-2の五回に近本光司外野手(29)の右越え3号2ランでゲームをひっくり返した。岡田彰布監督(66)が前夜の試合後に自ら野手を集めて行ったミーティングも実り、12球団最多8度目の逆転勝利。貯金を今季最多タイの4に戻した。 狙いすましたそのスイングで架けた〝1年ぶり〟のアーチ。ひと振りで試合をひっくり返し、近本が子供たちに最高の思い出を届けた。 「もう、それ(高め直球)しか狙っていなかったので、きょうは。1打席目も2打席目もその球がこなかった。2ストライクになってもそこをしっかり待てたのがよかったなと思います」 1-2で迎えた五回1死二塁。サイスニードのチェンジアップ、カーブと緩い球で追い込まれた。それでもジッと待った。「変化球が来たら変化球が来たときに頑張ったらいいだけ」。4球目、待ち続けた内角高め直球が投じられる。目を光らせ鋭く振り抜いた。右翼席へ運ぶ逆転の3号2ランに4万2588人の観衆がお祭り騒ぎだ。 甲子園弾はちょうど1年前、2023年4月27日の巨人戦で放って以来だった。「そんなに打ってないんすか。まあ1年に1本打てたらいい。この時期はあんまり浜風も強くないので、だから年に1回がちょうど1年前だったのかな」。〝年イチ〟の甲子園弾を大勢の子供たちの前で打つのが近本らしい。 ヤクルト3連戦は「ゴールデンウイークこどもまつり」と題され、この日も多くのチビっ子も球場に詰めかけた。体が小さくても、希望を与えられる存在になる-。プロ入り直後から掲げる近本の信念は変わらない。 「きょう見に来てくれた子供の記憶に残ればいいなと思う。自分のできることはしっかりできた。あとは子供たちが楽しい試合だったなと思ってくれたらうれしい」 スタンドに架かるアーチ、響き渡る大歓声、そして勝利の瞬間-。大人になっても忘れない記憶を届けることができた。この日、見つめた子供たちの視線の先には間違いなく、ヒーローとなった近本がいたはずだ。