同意あると誤信した可能性 強制性交等致傷の罪に問われた被告に無罪判決
おととし12月、知人に性的暴行を加えてけがをさせた罪に問われた被告の裁判員裁判で、那覇地裁は14日、被告に対し無罪判決を言い渡しました。 起訴状などによりますと、県内に住む自営業の被告はおととし12月、2回に渡り、県内で知人を脅迫して性的暴行を加え、全治およそ10日のけがなどをさせた罪に問われていました。 裁判で検察は懲役9年を求刑、弁護側は起訴内容を否認して、無罪を主張していました。 14日の裁判員裁判で那覇地裁の佐藤哲郎裁判長は、被害者が被告との性的接触に同意していなかったことを認め、恐怖や苦痛は計り知れないとしました。一方で、当時被害者が被告に「動くな」と言われたとする証言について信用できるものの「脅迫的な意味合いで述べたものとは断定しがたい」などとしました。 その上で、被害者の同意がないことを被告が認識していたと認めるには合理的な疑いが残るとして、無罪判決を言い渡しました。 那覇地検は「判決内容を十分に検討し適切に対応したい」とコメントしています。