【愛子さまご就職へ】大学では福祉の授業を履修し、卒業後は日本赤十字社へ就職。自ら選択し、人生を切り開く愛子さま
春の訪れとともに天皇家の長女、愛子さまは大学を卒業され、4月から日本赤十字社に就職、社会人としての第一歩を踏み出されます。皇族としての公務も今後増えて、海外や国内のお出ましを通じ、多くの人と触れ合う機会も増えていきそうです。 【秘蔵写真】雅子さまから書道を習う幼き愛子さまや、動物とふれ合うご様子など、美しく成長されていく愛子さまのお写真11点
皇室を長く担当し取材を続けている毎日新聞客員編集委員でジャーナリストの大久保和夫さんに、愛子さまのこれからとこれまでの活動を振り返っていただきました。
いよいよ社会人としてスタートされる愛子さま
――愛子さまは、3月20日に学習院大学の卒業式に臨まれ、その後、初めての単独公務となる神宮(三重県伊勢市)や神武天皇陵(奈良県橿原市)などを参拝されると伝えられています。そして4月から日本赤十字社にお勤めになり、社会人としてスタートを切ることになりました。 大久保さん:そうですね。皇室では、入学や成人、結婚など人生の節目にあたって皇祖神の天照大御神などが祀られている神宮などに報告のために参拝する習慣があり、愛子さまも大学卒業と、日赤への就職にあわせて、神宮に報告のために参拝する予定だと伝えられています。愛子さまは10年前の中学生の時に天皇皇后両陛下とともに神宮と初代天皇の神武天皇陵を参拝されています。学習院女子中等科のセーラー服姿で、やや緊張した表情で参拝されたお姿が印象に残っています。今回はお一人での参拝となり、実質的に初めての単独での公務となります。 昭和時代までは、天皇家の女性皇族が就職することはなかったのですが、平成になって、上皇ご夫妻の長女・黒田清子さんが、山階鳥類研究所(千葉県我孫子市)の非常勤の研究員として実質的に就職したのが初めてでした。愛子さまは、じっくりとものごとに取り組まれるのが合っているような気がして、就職ではなく、研究者などの道を選び大学院などへ進学されるのかな、と思っていたものですから、就職の道を選ばれたことには正直、大変驚きました。
~~~~~~~~~~ ●大久保和夫(おおくぼ・かずお) 毎日新聞客員編集委員。長年、宮内庁担当記者を続け、皇室を通して日本と日本人について考えることを大きなテーマにしながら、ジャーナリストとして活動している。 ●聞き手 高木香織(たかぎ・かおり) 出版社勤務を経て編集・文筆業。皇室や王室の本を多く手掛ける。書籍の編集・編集協力に『美智子さま マナーとお言葉の流儀』『美智子さまから眞子さま佳子さまへ プリンセスの育て方』(ともにこう書房)、『美智子さまに学ぶエレガンス』(学研プラス)、『美智子さま あの日あのとき』、『日めくり31日カレンダー 永遠に伝えたい美智子さまのお心』『ローマ法王の言葉』(すべて講談社)、『美智子さま いのちの旅―未来へー』(講談社ビーシー/講談社)など。著書に『後期高齢者医療がよくわかる』(共著/リヨン社)、『ママが守る! 家庭の新型インフルエンザ対策』(講談社)。 キャプションは過去の資料をあたり、敬称・名称・地名・施設名・大会名・催し物名など、その当時のものを使用しています。 バナー写真/JMPA 構成・文/高木香織
大久保 和夫