大きな看板の下敷きとなり半身不随に…車いすユーザーのアイドル猪狩ともかさん 「たくさんの人に支えられている」活動への思いに迫る
車いすユーザーのアイドル
現在、ともかさんは「仮面女子」の一員としてライブ活動をしています。また、個人としてパラスポーツ関連のイベントや講演会へも出演しています。 ともかさんは、車いすユーザーになると知った後でも「アイドルを続けるかどうか」ではなく「どのようにアイドル活動をするか」という考え方だったため「アイドルを続ける決心をするまで」という過程はなかったといいます。しかし、ともかさんがいないときの仮面女子のライブ映像を見て「本当に車いすに乗った私がこの中に入っていいのだろうか」「自分が仮面女子をカッコ悪くしてしまうのではないか」という葛藤を抱えていました。 ただ、その気持ちは実際にステージに立って成功体験を積み重ねることで自信がつき、薄れていったようです。 車いすアイドルとして活動を始めると、以前と同じスケジュールで出演することは体力的に難しくなりました。仮面女子はライブ本数が多かったため、調整をしながらライブ出演するように。しかし、事故から6年経った現在は体力もついてきたことから、復帰当時に比べると出演回数は多くなったといいます。 車いすに乗りながらアイドルをすることの大変さについて、ともかさんは「ライブ会場はバリアフリーではないことがほとんどです。階段ではスタッフさんに車いすごと持ち上げてもらったり、おんぶしてもらったりしています。ステージは平らに見えて案外歪みなどがあって、車いすはちょっとした傾斜にも敏感なのでしっかりと押さえておかないと動いてしまったりします」と話しました。 実際のライブでは、グループのメンバーに支えてもらうことも多いのだそうです。 グループのメンバーたちは、ライブの構成を考える際「ここは移動間に合わないよね」「この振り付け難しいよね」など、色々と気にかけてくれるといいます。 ステージ以外でも、移動中に坂があると自然と車いすを押してくれたり、荷物で動線が塞がっているとどかしてくれたりと助けてくれることがたくさんあるのだとか。 ともかさんがアイドルを続けることの原動力は、ライブに来てくれる人たちからの「元気でた」「楽しかった」といった言葉だといいます。ほかにもSNSで「車いすに乗っている娘がいがともちゃんに勇気をもらっています」との声が嬉しかったそうです。