コッポラ新作『メガロポリス』予告編が即取り下げ…批評家コメントを捏造していたため
フランシス・フォード・コッポラ監督が構想40年を経てついに完成させたSFローマ叙事詩『メガロポリス(原題) / Megalopolis』の先日公開されたばかりの新予告編(海外版)を、米配給のライオンズゲートが取り下げた。同予告編で、有名批評家のコメントが多数捏造されていたからだ。 【画像】ヒロインは『ワイルド・スピード』ラムジー役女優 第77回カンヌ国際映画祭でお披露目されて賛否がはっきり割れた『メガロポリス(原題)』。ライオンズゲートはそれを逆手にとって宣伝することにしたのか、新予告編では『ゴッドファーザー』『地獄の黙示録』など現在傑作とみなされているコッポラ監督作が公開時の反応はまちまちだったと示すため、各作品に対する批評家の辛辣なコメントを多数引用した。しかし予告編公開直後から、それらのコメントは捏造だったり、全く別の監督の別の作品についてのものだったりしたことが指摘されて問題になっていた。
ライオンズゲートの広報は「ライオンズゲートはただちに『メガロポリス(原題)』の予告編を取り下げています。わたしたちの審査プロセスにおけるこの許しがたい失態について、名前を使われた批評家の方々、フランシス・フォード・コッポラ監督、アメリカン・ゾエトロープ(コッポラ監督のスタジオ)に心よりお詫び申し上げます。わたしたちはしくじってしまいました。ごめんなさい」と声明を出した。
コッポラ監督が1億2,000万ドル(約174億円・1ドル145円計算)の私財をなげうって作り上げた『メガロポリス(原題)』は、9月27日に米公開される。主人公は、自由に形を変える、画期的な新建築素材を使ったユートピアを作ることを目指す建築家シーザー(アダム・ドライヴァー)。現状を良しとし、彼の前に立ちはだかる市長のキケロ(ジャンカルロ・エスポジート)、そしてシーザーと恋に落ちるキケロの娘ジュリア(ナタリー・エマニュエル)の姿を追う。(編集部・市川遥)