【MLB】 アスレチックス球団社長が辞任を発表 ラスベガス移転の立役者
日本時間12月28日、アスレチックスの球団社長デーブ・カバルが今年限りで辞任することを、アスレチックスが発表した。2016年から球団社長に就任したカバルは、アスレチックスの長年の課題だった新球場問題に取り組み、ラスベガス移転における立役者とされている。 【特集】2024年オフシーズンの移籍情報まとめ カバルは「ビジネスと政治の交差点で新たな機会を模索するため、カリフォルニアに留まるつもりです。アスレチックスのオーナー陣が私に与えてくれた機会に感謝しています」とコメント。アスレチックスオーナーのジョン・フィッシャーも「過去8年間にわたるデーブの貢献とリーダーシップに感謝しています。彼は大きな転換期を通して私たちの組織を導き、チームに対する揺るぎない献身に心から感謝しています」とコメントを寄せた。後任にはフィッシャー家の長年のビジネスパートナーであるサンディ・ディーンが暫定的に就任するという。 カバルは2016年からアスレチックスの球団社長に就任。フィッシャーがオーナーを務めるMLS(メジャーリーグ・サッカー)のサンノゼ・アースクウェイクスの新球場問題を解決した手腕を買われ、四半世紀にわたって新球場問題を抱えていたアスレチックスに招聘された。就任当初のカバルは「オークランドに根付く」というスローガンのもと、2018年にハワードターミナルでの新球場計画を発表した。しかし、ハワードターミナルの新球場計画が暗礁に乗り上げると、移転の道を模索し始める。そして、チームは2023年にラスベガス移転を発表すると、2024年にはラスベガスに移転するまでの2025年から2028年までの間、サクラメントに仮移転することを決定。それによってオークランド・アスレチックスの歴史は56年で終止符を打たれることとなった。就任当初はオークランド残留を掲げ、オープンなファンとの交流で人気を博したカバルだったが、移転路線へ転換すると、オーナーのフィッシャーともども地元ファンの槍玉に挙げられるようになった。 アスレチックスはラスベガス移転のプロセスを着々と推し進めており、スタジアム用地の取り引きや、プロジェクトに対する公的資金の確保といった要所はクリア済み。暫定で球団社長を務めるディーンは「辞任の決断は、ここでどれだけ進歩があったかに関係していたと思う」と「ジ・アスレチック」に語っており、カバルはラスベガス移転のプロセスが一段落付いたタイミングで退くことを選んだようだ。