アップルを怒らせたアプリ、ワードプレス運営元が買収
(ブルームバーグ): 人気のブログ作成プラットフォーム「ワードプレスドットコム」の運営元オートマティックは、最近アップルに対抗して注目を集めたメッセージングアプリ「ビーパー」を買収した。
9日の発表によると、ビーパーのスタッフ27人も合わせて吸収する。これには共同創業者のエリック・ミギコフスキー氏も含まれており、同氏はオートマティックのメッセージング部門のトップに就任する。
買収額は非公開だとして匿名を条件に語った関係者によると、オートマティックは1億2500万ドル(約190億円)を支払う。
ビーパーは複数の異なるメッセージングサービスをユーザーが1カ所でまとめて利用できるようにしたメッセージ統合アプリで、2021年に試験版として開始された。約10万人のユーザーを抱え、フェイスブック・メッセンジャーやシグナル、スラックなどのアプリと連携する。
最近ではアップルのメッセージアプリ「iMessage」をライバルのアンドロイド対応端末で使えるようにした「ビーパー・ミニ」をリリース。アップルはこれに反発し、ビーパー・ミニを阻止した経緯がある。
ミギコフスキー氏はアップルの支配力を抑制することを主張。米司法省は先月、アップルを反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いで提訴した際にビーパーについて言及している。
ミギコフスキー氏は元々、「アップルウオッチ」に先駆けて、スマートウオッチ「ペブル」を開発したことで広く知られるようになった。
原題:Messaging App That Irked Apple Is Bought by WordPress.com Owner(抜粋)
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Mark Gurman