20世紀の名俳優、イングリッド・バーグマンに学ぶ気品あふれるドレスアップ【前編】
イングリッド・バーグマンといえば、『カサブランカ』『誰が為に鐘は鳴る』『追想』など数々のハリウッド映画に出演したスウェーデン出身の名俳優。生涯でアカデミー賞を3回、エミー賞を2回、トニー賞の演劇主演女優賞を受賞しました。今回は、愛と映画に生きた彼女の、波乱万丈な人生と美しい装いを年代順にご紹介します。
結婚式/1937年
生涯に3度の結婚をした恋多き女優の最初の結婚相手が、スウェーデン系アメリカ人の神経外科医、ペッター・リンドストローム。シンプルなハイネックのマーメイドドレスに、格子状のジュリエットキャップとボリュームたっぷりのベール、ブーケはユリをメインにしたキャスケードブーケをコーディネート。その洗練されたスタイルは、現代の花嫁にとっても参考になります。
映画『カサブランカ』/1942年
イングリッドの代表作の一つであり、ファッショニスタたちに多大なインスピレーションを与え続けている映画『カサブランカ』。コスチュームデザイナーのオリー=ケリーがデザインしたシンプルなテーラードスーツは、'40年代の典型とも言えるスタイルです。
ポートレート/1945年
スウェーデン語、ドイツ語、英語、イタリア語、フランス語の計5カ国語を操る才女で、自然体でありながら知性を感じさせる美貌が魅力のイングリッド。アルフレッド・ヒッチコック監督のお気に入り女優の1人として、彼の映画ではグレース・ケリーと並ぶ最多3作品でヒロインを務めました。
アカデミー賞授賞式/1945年
1944年の映画『ガス燈』で初のアカデミー賞主演女優賞を受賞、オスカー像を手に満面の笑みを浮かべて。授賞式でまとったのは、花のビーズ刺しゅうが施されたシンプルなドレスでした。
映画『汚名』/1946年
アルフレッド・ヒッチコック監督と、衣装デザイナーのイーディス・ヘッドがタッグを組んだ最初の作品である『汚名』。シャープなVネック&ウエストのベルトが主張するブラックのスレンダードレスは、彼女のすらりとした175cmの長身を見事に引き立てています。 また、イングリッドは第二次世界大戦後、報道写真家のロバート・キャパと出会い恋に落ち、一時期は恋愛関係にあったといわれています。