「岡崎モデル」から初の外国人バス運転士誕生へ 在日外国人1名が11月に日本語学校へ入校 公共交通の確保・維持を見据えた人材確保の取り組み 愛知・岡崎市
愛知県岡崎市と名鉄バスが推進する「岡崎モデル」から、初の外国人バス運転士の誕生に向けて、在日外国人1名が11 月1 日に日本語学校へ入校することが決まりました。 「岡崎モデル」とは、外国人バス運転士の雇用により公共交通の維持発展を目指す取り組みで、人材確保のほかに、バス運転士を目指す外国人に対して定住に向けた情報提供や生活サポートなどの支援を行うもの。岡崎市によると、同モデルのような支援体制の構築は全国で初めてだということです。 2024年4月、岡崎市と名鉄バスは「岡崎モデル」実現に向けて包括連携協定を結び、6月27日に外国人バス運転士の募集を開始。説明会を4回実施した後、8月中旬から9月上旬に選考試験が行われました。 今回、日本語学校への入校が決まったのは、ブラジル出身の30代男性。名鉄バスの担当者によると、“安全意識が高く日本語学習に意欲的な人”という条件を満たしていたことから選考試験に合格したということです。現状は内々定の段階で、大型二種免許の合宿に参加できる日本語レベルに達した時点で内定が出されます。 バス運転手として働くには岡崎市への移住が条件となりますが、今回合格したブラジル人男性は移住を決断した理由について「正社員採用をやっている会社があり、日本語学習ができる学校があるため」と話しているということです。 岡崎市では、バス運転士の高齢化や人手不足により、将来的に公共交通の維持が困難になることが予測されていました。2024年1月に、政府が特定技能制度の対象にバス運転士を追加する方針を示したことから、岡崎市と名鉄バスは外国人バス運転手の誕生に向けて仕組みづくりを開始しましたが、実現するうえで大きな課題となったのが“日本語の習得”。そこで「岡崎モデル」では、言語習得にに対する不安を解消しつつ研修に対応できるレベルまで日本語を上達させるために、日本語学習プログラムを受講する仕組みを取り入れました。学費も名鉄バスが負担します。 日本語学校へ入校後は3か月間の教育カリキュラムを受講する予定となっていますが、名鉄バスの担当者は「今回合格したのは日本語レベルが高い方なので、期間を短縮できる可能性が高いと思っている」と期待を寄せています。
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