<ユネスコ『無形文化遺産』登録へ>日本の「伝統的酒造り」 宮城の酒蔵も期待「輸出で大きな“追い風”に…」
ミヤギテレビ
日本の「伝統的酒造り」が、ユネスコの『無形文化遺産』に登録される見通しとなった。 宮城県内の酒蔵も、日本の酒文化が世界から注目されることに期待を寄せている。
無形文化遺産へ!日本の「伝統的酒造り」
ユネスコの『無形文化遺産』に登録される見通しとなったのは、日本の「伝統的酒造り」。 「伝統的酒造り」とは、穀物を原料とする〝こうじ〟を使って発酵させる手作業の技術で、杜氏や蔵人によって受け継がれてきたものとして、日本政府がユネスコに登録を申請していた。 宮城・大和町にある大和蔵酒造ー。 およそ20種類の日本酒を手がけるこちらの蔵も、「伝統的酒造り」の手法が受け継がれている場所の1つ。
海外展開への後押しを狙う
大和蔵酒造・杜氏 関谷海志さん 「今回”伝統的な酒造り”が世界に認められるということで、さらに次の世代に継いでいかないといけないという大きな責任感をおぼえました」 そう語るのは、杜氏として活躍する関谷さん。 コロナ禍で落ち込んだ国内での売り上げがまだ戻りきっていないという中、『無形文化遺産』への登録は海外展開への後押しになるという。
大和蔵酒造・杜氏 関谷海志さん 「ユネスコは世界的な機関ですので、海外に輸出するにあたって大きな追い風になると思っています。それと同時に日本国内のマーケットに対しても、改めて日本酒というものを周知できるいい機会だと思います」 これまで国内では、「歌舞伎」や「和食」など22件が『無形文化遺産』に登録されていて、宮城県内では「秋保の田植踊」と「米川の水かぶり」が対象となっている。 「伝統的酒造り」は、12月にパラグアイで開かれるユネスコ政府間委員会で『無形文化遺産』への登録が正式に決定する見通しだ。