【侍ジャパン】戸郷翔征、「多少多めに投げたかったのでギリギリを狙って」意図を持って2イニング投げきり2安打3三振無失点
◇10日 「ラグザス presents 第3回 プレミア12」 強化試合「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2024」 チェコ0―9日本(バンテリンドームナゴヤ) 野球日本代表「侍ジャパン」が、プレミア12前の最後の実戦を勝利で飾った。 意図を持って投げきった。2番手でマウンドに上がった戸郷翔征投手(巨人)の予定は2イニング。だからこそ遂行したことがある。「本戦ならストライク付近でファウルを打たせたり、カウントを取ったりして球数を少なくするところですけど、多少多めに投げたかったのでギリギリを狙って投げました。ストライクからボールになるフォークを使ったりですね」。状況に合わせて目的を自在に変えることができる。だからこそ侍で先発を張っている。 150キロの直球と変化球のコンビネーションで2イニング2安打3三振とクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ以来の実戦も問題なくこなした。 その中でもちょっぴり悔しそうな表情を見せたのが、4回の先頭で9月に巨人と育成契約したフルプを迎えた場面。3球で追い込んだが、変化球を見極められフルカウント。最後は外角への147キロの直球がわずかに外れて四球。戸郷は思わず苦笑いを浮かべた。 「最後も良い球。その前のフォークもしっかり見送っていたので、良い打者だなと思いながら対戦していた。最後、四球を出してしまったのは申し訳なかったなと思いながら、最後ごめんねって言ったら、あのボールは入っていたよと言ってくれた。またチームに戻って会った時にはその話をしたいですね」。すがすがしい振る舞いも、侍の中心投手としてのものになっている。 「これからは厳しい戦いが続いていくと思いますが、しっかり自分の持っている力を出せればおのずと勝利は近づいてくる。侍の先発をかみしめながら、日本のために良い投球ができればと思います」。その表情は頼もしさで満ちていた。
中日スポーツ