SDGs達成、防災推進に思い一つ 福島県郡山市での「ふくしまSDGs未来博」閉幕
国連の持続可能な開発目標(SDGs)を学ぶ「ふくしまSDGs未来博」は21日、福島県郡山市のビッグパレットふくしまで閉幕した。SDGs達成や防災の推進に向け、来場した県民が思いを一つにした。 お笑いトリオ「安田大サーカス」の団長安田さんが1995(平成7)年の阪神大震災の被災経験を語った。当時は20歳。兵庫県西宮市の自宅で、下から突き上げる強い揺れに襲われた。親友の男性が倒壊したビルの下敷きになり、命を落とした。突然日常を奪われ混乱する街の様子を赤裸々に語り、先の見えない避難生活に大きな不安を抱いたと振り返った。 断水や停電に見舞われた経験から、水をためるポリタンクやバッテリーなどを常備するよう呼びかけた。能登半島地震や東日本大震災に触れ、「非常時には頑張りすぎないことが大事。余裕を持てる範囲で周りを助けてほしい」と語った。 通販会社・夢グループの石田重広社長(福島市出身)と、夢グループ所属歌手保科有里さんのステージも繰り広げられた。金沢市出身の保科さんは能登半島地震の影響で現在も車中泊をしている知人がいると明かし、「(復興まで)まだまだ時間がかかる」と継続的な支援を呼びかけた。石田社長と軽快なトークや歌を披露し、会場を盛り上げた。
会場には能登半島地震の募金箱を設置した。被災者支援への協力を呼びかけ、義援金を募った。フィナーレではイベントの様子を映像で振り返った。 ふくしまSDGs未来博は、ふくしまSDGsプロジェクト推進コンソーシアムの主催。企業や自治体、学校など80超の団体がSDGs実現への取り組みや防災の重要性を発信した。