赤字続き…値上げや冬季割引廃止案など示す 日光道の料金改定試算を公表 栃木県
県は24日、有料道路の管理・運営の在り方を検討する県道路施策検討有識者懇談会を県庁で開き、日光宇都宮道路(日光道)の収支改善に向けた料金改定の試算を公表した。赤字が続いているとして、値上げや冬季割引を廃止する案が示された。 日光道は2016~29年度にかけて大規模修繕や耐震補強を行っているが、近年の人件費や資機材の高騰などにより事業費が増大。単年収支は赤字が続き、22年度末時点での償還金残額は約93億円に上る。料金徴収期間満了の34年度に向けて、償還金残額はさらに膨らむ見込み。 23年10月の有識者懇談会では、料金設定の見直しや徴収期間の延伸の検討が指摘されていた。 これを受け県は、宇都宮~清滝間で現行の470円(普通車)から670円に引き上げたり冬季割引を廃止したりした場合や、徴収期間を延伸した場合の収支予測を示した。本年度末の次回懇談会で提言をまとめ、今後の方針を決定する。 24日の懇談会では、10月に策定した「県道路啓開計画」を円滑に実施できるよう道路ネットワークを強化する「とちぎの道強靱化(きょうじんか)ネットワーク(仮称)」の策定に向けた趣旨報告も行われた。