「6月にまた会おう!」 育てたホタルの幼虫を放流 高森北小学校【長野県】
長野県高森町山吹のホタルの名所「天伯峡」で5日、高森北小学校の4年生と山吹保育園の年長園児らがホタルの幼虫300匹余りを放流した。児童たちは「元気に育って6月にまた会おう」などと声を掛け、再会を願いながら水路に放った。 山吹区の住民有志でつくり天伯峡の環境整備に取り組む「ほたる管理委員会」(橋都洋治委員長)が、昨年にホタルの成虫を採取し、交配、産卵させた後、10月に5ミリほどの幼虫を小学校に届けた。 同校では毎年4年生が幼虫をあずかり、水槽の水替えやえさやりなどを行っている。本年度の4年生は、同委員会などから学んだホタルの一生を劇にし、地域に披露する活動にも挑戦してきた。 この日、2~3センチほどに育った幼虫を自然へと返した4年生の児童は、「10月からずっと見てきたので放流するのは少しさみしいけれど、大きくなって元気に飛び回ってくれたらうれしい」と期待。毎年天伯峡でホタル観賞を楽しんでいるといい「今年も絶対に来る」と力を込めていた。 橋都委員長は「ホタルを通じて自然豊かな町の魅力を感じ、大切にしたいという思いを育んでくれたら」と話していた。 幼虫は4月下旬から5月上旬にかけて上陸。土中に土繭をつくり40日ほどでサナギとなり、10日ほどで羽化する。例年天伯峡では6月中旬から下旬に飛翔のピークを迎える。