不登校の児童・生徒が通うフリースクール 初めての学“縁”祭に密着!小さな成功体験で自信を…
りなさんは「みんなで何か作業をしながら喋ったりするのがうれしい。楽しく文化祭ができたらいいと思う」と話す。 初めての学縁祭を成功させようと、仲間と共に一つの目標に向かった準備の1カ月はあっという間に過ぎていった。
接客にも挑戦!初の学縁祭スタート
そして迎えた開催当日… 「とりあえず持ち場につけ~!持ち場だ~!」 山田さんの掛け声を合図に、あうるの森・初めての学縁祭が始まった。 会場には、ビーズアクセサリーやアイシングクッキーづくりを体験できるコーナーが設けられたほか、県内各地のフリースクールに通う子どもたちが作った絵画などの作品が展示され、訪れる人を出迎える。
接客するのは子どもたち自身だ。 ビーズアクセサリーの体験コーナーで接客していたひなたさんも、小学4年生のころから人間関係に悩み、約1年半、学校に通うことができなかった。「この糸にビーズを通していきます」
フリースクールが学縁祭を開催するのは初めての試みとあって、他のフリースクールの指導員も訪れた。「それぞれのお子さんの色が出ているなというのがすごく光っていて、とてもいい文化祭になっていると思う」 中には、特別な思いで学縁祭に参加していた人もいた。「うちの子は障害があるので、子どもたちが企画したイベントに行く機会もなかなかない。いい機会をいただけた」
学縁祭での成功体験を自信に
初めての接客に挑むかずきさん。「接客を頑張っているけど、うまくできているかは分からない」 見ず知らずの人と接することに難しさを感じながらも、接客に奮闘していた。 これを見た山田さんは、「ちょっと難しいことにチャレンジすることで、成功しても失敗してもどっちでも良いが、チャレンジすることでしか自信は生まれないと思う」と話す。
フリースクールに通う子どもたちも、いずれは進学や就職などそれぞれが自分の道を選択し、歩んでいく必要がある。 だからこそ山田さんは、「こういうイベントで自己肯定感を上げたり、自信をつけたりというのが、子どもたち1人1人の自分の人生を自分の力で生きることにつながると思う」と話す。