「のみ込まれた」二松学舎大付・布施東海 制球乱れ7失点 センバツ
第94回選抜高校野球大会は第2日の20日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で1回戦3試合があり、二松学舎大付(東京)は聖光学院(福島)に3―9で敗れた。先発の布施東海(3年)は制球が定まらず、五回途中7失点と苦しんだ。 【熱戦を写真特集で】聖光学院vs二松学舎大付 直球も変化球も抑えが利かず、ストライクを取りにいった球を痛打される。「平常心」を心がけて臨んだ甲子園のマウンドで、負のスパイラルから抜け出せなかった。 試合前のブルペンで、調子は悪くなかった。だが、試合のマウンドに上がると、突如ストライクが入らない。一回は、4四死球を与えて3失点。二回以降も無失点で切り抜けたとはいえ、ボール先行の投球が続いた。 四回、初めて3者凡退で切り抜けて波に乗ったかに見えたが、悪い流れは止まらない。五回無死一塁で、嶋田の送りバントをトンネル(記録は犠打失策)。自らのミスでピンチを広げると、再び球の抑えが利かなくなった。1死満塁から9番打者に高めに浮いた球をたたかれ、左越え2点適時二塁打。この一打で降板し、「全く思うように投げられなかった。(甲子園の雰囲気に)のみ込まれてしまった」と話す。 昨秋の公式戦は7試合48回あまりを投げて与四死球は13。制球に自信を持ち、この冬は通常の18・44メートルではなく22メートルのブルペンで投げ込み、球威を上げようと努力してきた。だが、すべてはストライク先行の投球ができてこそ。それを大舞台で痛感した。「もう一度鍛え直して自信を持ち、勝てる投手になって夏に帰ってきたい」。一回り大きなエースに成長できるか。その道のりは、もう始まっている。【平本泰章】 ◇全31試合をライブ中継 公式サイト「センバツLIVE!」(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2022)では大会期間中、全31試合を動画中継します。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/hsb_spring/)でも展開します。