練習でパスを出すアビスパ福岡の松岡大起（右）

　J1アビスパ福岡の松岡大起（23）が3日、パリ五輪を戦った同世代の激闘に刺激を受けた。かつて世代の中心として年代別代表の主将も務めたボランチは、日本時間3日未明に行われた日本―スペインの準々決勝に「どれだけやっぱり決めきるか。そこで選手としての価値も変わってくる」と実感。7日のアウェー湘南戦で再開されるJ1リーグに向けて、より積極的で正確なプレーでの攻撃参加を誓った。 ■「神7」は? アビスパ選抜総選挙の投票結果はこちら 　松岡は昨年途中までパリ五輪世代の年代別代表の常連だったが、昨年ブラジル2部で出場機会を得られなかったことなどが響いてパリ五輪代表に残れなかった。同五輪はハイライト映像で確認。「悔しさもある一方で、どれくらいの差があるのか。冷静に自分自身のいる場所を確かめていた」と説明する。 　日本は準々決勝でスペインに0―3で完敗。1点目は自陣ペナルティーエリア手前でF・ロペス（バルセロナ）にボールを奪われ、すぐさまミドルシュートを決められた。松岡も日々練習する距離、コースからのシュートで「しっかりとゴールの枠に入れるプレーの質が高い。自分ももっと狙っていくと同時に、質を高めていかないといけない」と痛感。今季1得点にとどまる自らのゴールへのこだわりも見せた。 　今季アビスパでは途中出場も含めてJ1リーグ全24試合に出場。データスタジアムが提供するJリーグ公認のデータ「ⓒJSTATS」によるとタックル数は計58回で、チーム2位のドウグラスグローリ（41回）に大差をつけてトップに立つ。中盤でボールを奪うプレーで特に存在感を示しており「もっとその回数も増やせる」とさらなるアピールを誓う。 　2022年1月にフル代表に選ばれたことのある松岡にとって、フル代表復帰も目標の一つだ。「まずはしっかりと自分のやるべきことをやることが目標につながってくる。湘南戦や日々の練習に全力で取り組みたい」。今は差がある同世代にも追いついてみせる覚悟だ。（末継智章）