注目MF福本一太主将「選手権まで負け無しで行こうと」。大阪制覇から中3日の阪南大高がU-16代表候補に5-1で勝利
[11.13 練習試合 U-16日本代表候補 1-5 阪南大高] 3年ぶり3回目の選手権出場を決めた大阪府予選決勝から中3日。プレミアリーグ昇格へ向けて再始動している阪南大高は、前日に負荷の高いトレーニングをしたこともあって、コンディションが良かった訳では無いという。濱田豪監督はU-16日本代表候補との練習試合の内容について厳しい評価だったが、それでも5-1で快勝。指揮官は「いい感じで弱さ(課題)を出してくれた」と課題が見つかったことを前向きに捉えていた。 【写真】「全然違う」「びびるくらいに…」久保建英の9年前と現在の比較写真に反響 この日は先発組とサブ組を組み合わせたメンバー構成。大阪府予選決勝(5-0履正社高)で先制点のMF福本一太主将(3年)や同2得点のFW硲冬真(3年)、同先制アシストの左SB梅原翔久(2年)、CB弥榮琉(3年)、GK沖見駿介(3年)らが先発し、CB上田蒼太(3年)や右SB藤本瞬(3年)、MF木村宗太郎(3年)、MF岡田翔太郎(2年)らは後半からピッチに立った。 前半15分、途中投入されたばかりのMF伊藤成康(2年)が敵陣でのインターセプトから右足で先制ゴール。17分には、伊藤のシュートが前方のFW弓場潤哉(3年)に当たってコースが変わる形で決まり、2-0となった。 技術力の高い相手に守りでハマらない部分があったことも確かだが、ピッチ内で声を掛け合いながら改善。注目MF福本は得意の守備で「通用してる部分っていうのはやっぱりある」という一方、攻撃面でもファーストDFをかわしてサイドチェンジする力などを見せていた。 ただし、その回数が不足していたことを反省。主にボランチながら2023年プリンスリーグ関西1部で10得点、今季も9得点の得点力を持つ福本はこの日、厳しく寄せてくるDFを剥がして繋ぐことにチャレンジしていた。だが、マークを外しきれないシーンも。それだけに、「高校選抜を(個人として)今1番、目標にしてやっている。自分の良さをアピールしていきたいと思います」というMFは、より違いを示すことを目指していく。 チームは後半にも伊藤がインターセプトから1ゴール。その後も濱田監督が「能力はズバ抜けています。アイツが出てきたのは大きいですね」と評する硲が2得点を挙げて勝利を決定づけた。DF陣も前半からピンチがありながらゴール前での集中力が高く、シュートブロックで阻止するなど1失点のみ。福本は「選手権まで負け無しで行こうということをチームで話して今日も試合したんで、今日も勝てたことは良かったです」と素直に勝利を喜んでいた。 選手権予選では、累積警告の危険性のあった福本を準決勝で温存(後半36分から出場)。それでも、桃山学院高を1-0で下し、決勝は福本の活躍もあって後半の5得点で勝ち切った。「チーム力っていうのが多分、一段と上がった大会だったと思います。競争のチームなんで、このチームは。1週間、練習でいいプレー見せて、試合に向けてやっていくっていうことは全員意識してたんで、1人1人は良くなってきてると思います」と福本。インターハイ1回戦でプレミアリーグWEST首位の大津高(熊本)を破っている注目校は今冬、一喜一憂せずに勝ち続けることを目指している。 インターハイは大津に逆転勝ちも、2回戦から出場の福岡大若葉高にPK戦で惜敗。連戦の疲労に加え、大津に勝ったことによる満足感が出てしまったことも敗因になったという。福本は「選手権も中1日とかでタイトなスケジュールなんですけど、それに対応できるような体作りはこの1か月にしていきたいと思います。ここから勝って、プレミア昇格戦も行って、プレミア昇格もして、全国でもいい成績残せるようにっていうのは、チームで目標として掲げています」。現在3位につけるプリンスリーグ関西1部の残り3試合で全勝し、プレミアリーグプレーオフ圏内の2位以内に浮上することが第一の目標。そして、プレミアリーグプレーオフ、選手権を一つ一つ勝ち続けていく。