【一関市官製談合事件】市職員と業者合わせて3人に執行猶予付き有罪判決
TVIテレビ岩手
岩手県一関市が発注した公共工事の入札を巡る官製談合事件の裁判で、盛岡地方裁判所は、現職の市の職員と業者あわせて3人に対し、執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。 判決を受けたのは、一関市都市整備課課長補佐の金今進被告61歳と、一関市の建設会社の元代表取締役・千葉登美夫被告72歳、その娘で元取締役の千葉里美被告47歳です。 金今被告は、2022年7月からおよそ1年間、市が発注した建設工事に関して入札に関する情報を業者側に教えて不正に落札させた罪、また業者側の千葉登美夫被告らは、その情報をもとに公共工事を不正に落札した罪に問われています。 また、金今被告は、千葉被告らと競合する市内の水道工事会社の元役員にも入札に関する情報を教えたとされています。 3日の判決公判で、盛岡地方裁判所の中島真一郎裁判長は、「自由な競争を阻害し、その執行の公正さをゆがめる悪質な犯行」などと指摘。一方で3人が「事実を認め反省の態度を示している」などとして、金今被告に懲役1年6か月・執行猶予3年、千葉里美被告には、懲役1年・執行猶予3年、千葉登美夫被告には、懲役10か月・執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。 3人の代理人弁護士は、それぞれ「控訴は本人と話し合って決める」としています。 一関市では、一連の事件で元職員も先月、有罪判決を言い渡されており、3日の判決を受け、佐藤善仁市長は「一連の不祥事による判決を重く受け止め、職員の服務規律、法令順守の徹底を図ってまいります」とコメントを発表しました。