2人目妊活に疲れたセックスレス夫婦の末路「作業でしかなくなった性交渉にうんざり…」|美ST
日本では半数以上の夫婦が陥っているといわれるセックスレス。メディアやネット上には「セックスレスの悩み」を抱えた男女の声が溢れていますが、35歳の古賀里花さん(仮名)は「セックスレスだった穏やかな日々が懐かしい」と、逆のお悩みを抱えています。
■「1人娘を育てるセックスレス夫婦」の頃は幸せだった
里花さんは35歳で、幼稚園教諭と保育士の資格を持つ学童指導員。保育士として保育園で働いていた27歳の頃、2歳年上で鉄道会社勤務の和夫さん(仮名)と結婚相談所を通じて知り合い、半年でゴールインしました。 和夫さんは、いわゆる「鉄オタ」で、カメラと山登りが好きな穏やかな性格。国立大学のワンダーフォーゲル部出身の彼は、山やハイキングコースを走るトレイルランニングにはまっており、見た目こそ体育会系ですが物静かで優しい男性です。 結婚当初は、和夫さんのきっちりしすぎる性格や細かいこだわりに不満を持ったり、彼が暇さえあれば山に行ってしまうためにすれ違いでケンカもしましたが、29歳で長女の紬ちゃん(仮名)が生まれたことで絆が強くなりました。 おおざっぱな里花さんに変わり、繊細で洗濯物のたたみ方へのこだわりが強い和夫さんが洗濯とアイロンを担当することで、ケンカの種も解消。紬ちゃんのために一軒家が欲しいと実家のそばの郊外に引っ越し、トレイルランはあきらめてもらって近所の里山を2人で走ることで、夫婦の時間も増えました。神経質と思っていた夫の性格ですが、子供の哺乳瓶やおもちゃを丁寧に消毒してくれることには感謝もしていました。 産後数年はおたがい慣れない子育てで多忙になりセックスレスではありましたが、ホルモンバランスの変化もあってか里花さんに不満はありませんでした。里花さん自身が穏やかな生活を望んで草食系の和夫さんを選んだこともあり、きょうだいのような関係に満足していました。
■まだまだ高い高度不妊治療の費用と、重くのしかかる住宅ローン
「性欲を感じたらお互いセルフプレジャーで解消すればいい。浮気している様子もないし、子供はかわいいし」とレスであることを自然な流れと受け止めていた里花さん。しかしアラフォーが近づくにつれ、妊娠のタイムリミットを強く意識し始めました。 紬ちゃんにきょうだいを作ってあげたい。自身に姉がいるのでできれば妹を、でも授かりものだから男の子でもかまわない。そう思い立った里花さんは、和夫さんと話し合って妊活専門クリニックの門を叩き、人工授精に挑戦します。 精子を採取して医師が子宮内へ直接注入する人工授精に3回失敗した後に、体外受精や顕微授精へのステップアップを検討しましたが、保険・助成金を使っても高額の費用がネックとなります。 職場の人間関係に疲れた里花さんが、公務員の保育士からパートタイムの学童指導員に転職したことでも減収となり、一軒家のローン、さらに紬ちゃんの将来の進学費用が頭をよぎりました。夫婦で話し合った末に「タイミング法」を試みることになりました。