宗像・田熊に日本料理店「山もと」 祖父母の家を店舗に改装
日本料理店「山もと」(宗像市田熊1、TEL 0940-72-6911)が11月2日にオープンして1カ月がたつ。(宗像経済新聞) 【写真】おまかせコース(一の膳、二の膳) 「宗像で大人だけの口福(こうふく)な時間」がコンセプトの同店。東京・四ツ谷で割烹(かっぽう)店を経営する家に生まれたという店主の山本浩充さんは、4歳から中学1年までを宗像で過ごし、16歳から日本料理店やホテルなどで修業を積み、2010(平成22)年、東京で一品料理を提供する「山もと」を出店した。 浩充さんの妻の香澄さんは「主に夫と2人で営業していたこともあり、忙しく時間に追われ疲弊していった」と振り返る。「一度リセットして、学び直したい」という浩充さんの思いから2019年に東京の店を閉店し、知り合いの店や海外での再修業を経て今年4月、宗像に帰郷。出店に向けて準備を進めてきた。 店舗は浩充さんの祖父母が住んでいた数寄屋造りの家を改装した。席数は、テーブル席24席。店内には、浩充さんの父親が集めた古道具や骨董(こっとう)品を飾る。客席からは池や松の木で「心」の字をかたどった「心字池」などの日本庭園が見える。 メニューは、巻き物、煮物、羽二重豆腐など小皿料理6品の「一の膳」、酢飯に12種類の具材をのせ有田焼の陶箱で提供する「ばらちらし」、「鯛煮麺(にゅうめん)」の「二の膳」、デザートで構成する「おまかせコース」(3,300円)のみ。食材は、地元で仕入れた物も使う。 香澄さんは「再修業中、自分たちの本当にしたいことは何かを見つめ直した結果、のんびり長く続けられる店にしたいと思った。宗像には年一回帰ってきていたが、住んでみると楽しい場所。ここが最後の出店場所だと思っている。友人や夫婦、カップルでゆっくりと大人だけの時間を過ごしてもらえたら。地域に根付く店にしていきたい」と笑顔を見せる。 営業時間は、昼=12時~15時、夜=17時~21時(夜は6人からの貸し切り営業のみ)。完全予約制。予約は電話で受け付ける。小学生以下入店不可。
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