【栗東便り】鮫島駿騎手「常に平常心で」 昨年の悔しさ糧に今年こそG1制覇&年間100勝へ
経験をバネに-。“金杯デー”の5日から、騎手・鮫島克駿(28)の11年目がスタートする。昨年は、「G1で勝つこと」を目標にしてきた1年だったが、勝利とはならず。「今年こそは」と意気込み、過去最多11回のG1に挑んだが、ヴィクトリアM(ドゥアイズ)と菊花賞(ショウナンラプンタ)の4着が最高着順と結果を残すことはできなかった。 「目標が達成できずに悔しい思いもしましたが、ダービーや有馬記念、ジャパンCなどビッグレースの騎乗依頼をいただき、より強い馬を肌で感じることができました。『今年こそG1を』という思いはあります。まずはひとつでも多く騎乗することが大切だと思いますし、チャンスをつかみたいです」 JRAの年間勝利数でも悔しさを味わった。昨年はキャリアハイだった22年の80勝を大きく上回ることはできたものの、年間100勝の大台まであと1歩届かずの99勝。大手がかかった24年の開催最終日(12月28日京都)は、2着が4回と惜しい競馬が続いた。当時の心境をこう振り返る。 「多くの方に期待してもらい、声をかけていただいていました。正直はがゆさはあります。達成できなかったのは、自分の弱さでもあるのかなと思うところもあります。ただ、馬や、その馬の担当者さんには僕の年間100勝は関係ないですからね。普段通りに、騎乗時は意識していませんでした」 常に平常心で、冷静沈着に。今年も目指すは、G1制覇と、ひとつでも多くの勝利を手にすること。そして、騎乗停止やケガなく、1年を通してずっと騎乗することだ。 「毎年、800鞍以上に乗せてもらい、いい経験ができています。デビューしたての時に遠い夢だったG1制覇は、近い夢になりました。ジョッキーを続けている限り、チャンスはありますから。平常心で頑張りたいです」 悔しさを糧に目標達成へ。幼少期、夢だったジョッキーになった鮫島駿騎手は20代最後の今年、“G1ジョッキー”の称号獲得に挑戦する。 【藤本真育】