遺族の父親が裁判で感じた“怒り” 高校生ら死亡の那須雪崩事故…30日に判決
休日返上で裁判の準備が続く中、3人の教師を相手に刑事裁判が始まりました。 そして、初公判で3人の教師から出た言葉は… 教師3人 「無罪を主張します」 雪崩の発生を予見できなかったと主張。中には謝罪をする教師もいましたが… 当時の勝さんのノートには「『お詫びした』←何に対して!!」「何をもって無罪だと言っている?」「血が沸き立つような怒りを感じる」などとつづられていました。 雪崩事故で息子を亡くした奥勝さん 「人生の中でこれほど怒った、怒りを感じたことはない。自分たちは何も悪いことはしていない。でも『すみませんでした』って何ですかそれって思います」
裁判の争点は雪崩が予見できたかどうか。検察側は「3人は登山経験が豊富で雪崩発生の危険があると知っていた」などと指摘。一方、弁護側は「安全な訓練区域を定め、その範囲で必要な情報は収集していて、事故は予見できなかった」などと主張。 被告人質問では教師の1人が… 「(生徒から)先に進みたいと言われた」 「生徒たちに押し切られた」 息子の公輝さんがいた「1班は崩壊していた」と主張。 雪崩事故で息子を亡くした奥勝さん 「うちの息子のこと知っているよね、その上で崩壊しているとまで言うのか」 3人の教師が“事故を生徒のせいにしている”と感じる場面もあったといいます。
1年半に及ぶ裁判は、検察側が禁錮4年を求刑。弁護側が無罪を主張し結審。 勝さんは、3人の教師への実刑判決を望んでいます。 雪崩事故で息子を亡くした奥勝さん 「最後のそこの結論に至るための助けになるよう私は動いてきたつもりなので、ようやくその集大成が出るんだなという安堵(あんど)感みたいなものを感じている」 その上で、期待するのは教育現場での事故としての「教訓」が残せる判決。 「『那須雪崩事故ではこんな判決が出たな』と思い出していただき、むちゃはしない・安全確認をすることが学校現場に根付くことを期待しています」 勝さんが書き続けてきたノートには、どんな結果や思いがつづられるのか。30日午後、判決が言い渡されます。