AKBのヒットメーカー・成瀬英樹氏 地元アイドルに初の楽曲提供 「郷愁」にこだわり神戸の街を歌う
AKB48の4thシングル「BINGO!」や43rdシングル「君はメロディー」などのヒット曲を手がけた作曲家でアーティストの成瀬英樹氏(55)が、神戸のご当地アイドル・KOBerrieS♪が2日に発売したシングル「風見鶏の街で」を作詞、作曲した。3歳から兵庫県明石市で育った成瀬氏にとって、地元のアイドルに曲を提供するのは初めて。愛する街・神戸を全国に伝えるべく作り上げた曲への思いを語った。 成瀬氏は「“ご当地縛り”とかを言われることもなく、『好きにやってください』って感じで作った曲」と説明。自身は1992年にバンド「FOUR TRIPS」を結成して活動してきたが、「そのころから、ずっと神戸のことばっかり歌ってるんですよ」としつつ、「その延長線上で、自分の中での、故郷への歌の集大成みたいな気持ちで作った」と明かした。 50年以上前から見続けてきた、地元・神戸を代表するアイドルへの楽曲提供。“神戸っ子”については「基本的に変わってないんだろうなーってずっと思っていた」とし、「今回の曲の中で歌った景色っていうのは、もちろん自分が思い描いた、例えば90年代前半ぐらいの神戸を歌ってみたつもりなんですけど、面白いもので、彼女たちが歌っても違和感がまったくないんですね」と驚きを口にした。 そんな神戸も、1995年の阪神淡路大震災で壊滅的な被害を受けた。「95年以降、僕らも心持ちが変わった部分もある」としながらも、「それ以前の物語を書いたつもりなんですけど、今歌って何の違和感もない」と強調。「神戸って、すごく歴史とか文化とかを大事にする街ですよね。そういう意味で、今の子たちがちゃんと神戸の“DNA”を受け継いでいるということなんだと思います」と話した。 成瀬氏は、自身の曲作りへのこだわりを「常にちょっと古いものを意識していて、なんか懐かしいっていう感じ」と説明。その上で「今回の曲には、『郷愁』というものを初めて徹底的に盛り込んでみました」という。「一人の音楽家として、自分が感動できる曲を作りたいなという思い」とし、「その意味では、本当に大満足ですね」と出来栄えに胸を張った。