大相撲夏場所 熱海富士勝ち越しならず 母校・飛龍高後輩テレビ観戦 栗原監督「力付いている」
大相撲夏場所の千秋楽が26日、東京・両国国技館で行われ、熱海市出身の東前頭筆頭、熱海富士(本名・武井朔太郎)は東前頭8枚目の隆の勝に寄り切られ、7勝8敗で負け越した。県勢力士として94年ぶり、戦後では初となる三役昇進にあと一歩届かず。食い入るように寮のテレビを見つめた母校・飛龍高相撲部の後輩らも天を仰いだ。 今場所の熱海富士は序盤に豊昇龍、霧島の2大関を撃破。その後5連敗と苦しんだが、立て直して終盤に3連勝し千秋楽に望みをつなげた。この日の大一番は左の前まわしを取りかけたが、切られて一気に前に出られた。 栗原大介監督は「相手がうまかった。仕方がない」と無念の表情。ただ「力は付いている。まだ若いので一喜一憂せずに自信を持ってやれば、いずれ(三役昇進の時が)来る。けがなく頑張ってほしい」と来場所の躍進を期待した。 沼津市での巡業で胸を借りた感激が忘れられないという2年の竹内康生さんは「負けてしまったが当たりがすごい。こんな身近にスーパースターがいて誇りに思う。自分も練習して強くなり、少しでも近づけたら」と目を輝かせた。
静岡新聞社