「思わず涙…淡々と歌いました」中森明菜が語った思い 2008年、フォークの名曲集めたカバーアルバムが評価
【歌姫伝説 中森明菜の軌跡と奇跡】 2008年のクリスマスイブ(12月24日)。中森明菜は前年の「艶華~Enka~」に続き、フォークの名曲を集めた「フォーク・ソング」を発売した。サブタイトルは「歌姫抒情歌」で、フォークの名曲を切々と歌っている。そこで今回は当時、明菜が筆者に語ったアルバムへの思いを記す。 【写真11枚】香取慎吾、中森明菜と夢コラボ「香取くんに言われて来ないという選択はなかった」 「歌姫」というカバー企画をやってきてセルフカバーも含めて4枚のアルバムを出しました。多くの方に喜んでいただける結果を残せたと思います。そして「艶華~Enka~」で大きな挑戦をしました。千住明さんと何度も打ち合わせをして…。オリジナルの方のものまねにならないように、何よりも明菜色に染められるように、試行錯誤しました。その結果が「日本レコード大賞」(企画賞を受賞)や「日本ゴールドディスク大賞」(ゴールドアルバム認定)という形でみなさんに支持していただけるものとなりました。 そういった流れを踏まえ、今まで挑戦していなかった切り口でフォーク・ソングを選びました。巷ではフォーク・ソングが注目されていると聞いています。私のファンの方や、もう少し上の年代の方にはギターを弾きながら歌った方も多いのではないかと思います。 私のアルバムを聴いて、昔を思い出してノスタルジックになっていただくもよし、単純に曲の素晴らしさを堪能していただくもよし、こんな世の中なので聴いた後に元気になってもらえればそれだけでうれしいです。ですから、原曲のイメージ通り懐かしく、新しく聴いていただけるアレンジにしました。 選曲はスタッフとも話しながら選んだ200曲くらいを聴き直し、最終的にデビューから私のことをプロデュースしてくれている寺林晁さん(当時のユニバーサル ミュージック執行役員マーケティング・エグゼクティブ)に「この曲を歌うのが皆さんの心に一番響くのではないか」という観点から選曲していただきました。さすが、寺林さんは私のことを16歳の頃から見守っていただいているだけあって、皆さんが口ずさんでいただけるような大好きな曲ばかり選曲していただけたと思っています。 ただ聴いていいなぁと思う曲と、歌ってしっくりくる曲は別なこともあるので、レコーディングの後はスタッフとカラオケに行ったりして盛り上がったりもしましたね(笑)。