真夏の歩道に座り込んでいた女性 路面温度39.5度、滝のような汗…異変を察知した男性がとっさの判断
土地の境界調査をしていた男性が今年7月、国道沿いの歩道に座り込んでいた高齢女性を発見。女性は滝のような汗を流していて、男性はすぐに異変を察知しました。 【写真を見る】真夏の歩道に座り込んでいた女性 路面温度39.5度、滝のような汗…異変を察知した男性がとっさの判断 ■アスファルトに座り込んでいた 大分県日出町で今年7月31日正午ごろ、建築関連会社のキョウワに勤める荒金智実さん(39)は、公有地と私有地の境界を調査する仕事をしていました。 すると、少し離れた国道10号沿いの歩道上で、座り込んでいる女性を発見しました。 荒金さん: 「国道沿いを歩いていた時に遠くの方に座り込んでいるような人が見えて、近づくと日傘を持っていたが、さすことなく座り込んでいる高齢女性がいました」 この日の大分の最高気温は36.1度。仕事上、路面温度がすでに39.5度に達していることを把握していた荒金さんは、女性に近づくと滝のような汗を流していて、すぐに異変を察知しました。 荒金さん: 「酷暑ですので、アスファルトの歩道でそこに座り込んでいること自体が異常ではないかと思った。違和感を覚えたのですぐに声をかけました」 「『大丈夫ですか』と話したら、うなずきはしたんですが、大量の汗を流していたので飲み物を手渡し、状況的に危険ではないかと判断して通報しました」 ■真夏の屋外で約6時間… 女性は熱中症の疑いがあり、病院に運ばれましたが、命に別状はありませんでした。 警察によりますと、保護された女性は別府市在住の80代で、毎朝午前6時から散歩するのが日課でした。1時間後にいつも帰宅することを知っていた近所の人が、この日家に戻って来ないとして警察に連絡し、捜索が行われていました。 女性が発見された場所は、自宅から約8キロ離れた場所で、道に迷ったため、歩道に座り込んでいたとみられます。 外出から屋外で約6時間も経っていて、非常に危険な状況であり、警察は適切で迅速な措置に尽力したとして、荒金さんに対し感謝状を贈りました。 荒金さん: 「女性が助かったことは正直ほっとしましたし、助かってよかった。駆けつけた救急隊員から女性の脈が速かったと聞いていたので気になっていました」
「会社で安全教育を受けていて、熱中症対策や事故が起きた時の危機管理を勉強しているので、迅速な対応ができたと思います」 「熱中症でじっとしている人に『大丈夫ですか?』と問いかけても『大丈夫です』と言ってしまうんですね。座っているとか、飲み水を持っていないとか、気温が高いとか、客観的な状況を判断して、適切に対応することが大切と思います」
大分放送