「勝っている姿しか見せたくない」レスリング文田健一郎 初観戦の娘の前で世界選手権の切符獲得
◇世界選手権・代表選手選考試合プレーオフ(1日、都内) レスリング男子グレコローマン60キロは東京オリンピック銀メダルの文田健一郎選手が勝利。3位以内に入ればパリオリンピックの出場権が得られる世界選手権代表に内定しました。 【動画】レスリング日本代表プレーオフ 文田選手には負けられない理由がありました。それは長女・遥月(はづき)ちゃんの存在です。文田選手は去年結婚し、今年1月に遥月ちゃんが誕生。今大会は初めて遥月ちゃんがスタンドで観戦に訪れた試合でした。 全日本選抜選手権で優勝した河名真偉斗選手との対戦となった文田選手は第1ピリオド、落ち着いた試合展開で3点のリードを奪います。しかし第2ピリオドに相手の頭が左目の上に当たり、出血するハプニング。包帯をぐるぐる巻きにしながら相手の攻撃をしのぎ、3-1で勝利しました。試合後にはスタンドにいる遥月ちゃんにむかって拳を突き上げました。 「(まだ生後6か月なので)覚えてくれていないと思いますけど、勝っている姿しか見せたくないので」と包帯に血をにじませながら笑顔をみせた文田選手。 今年9月に行われる世界選手権へ向けては、「娘の存在は力になります。世界選手権ではしっかり勝って、東京オリンピックではとれなくて悔しい思いをしたので、パリではきっちり金メダルを取りたいと思います」と意気込みを語りました。