お酒を飲みすぎた翌日の「逆剃り」はNG!? 乾燥する冬場にも肌を傷めない、意外と知らない正しい髭剃りの方法
多くの男性が毎日のように行っている髭剃り。電動にしろ手剃りにしろ、たいていの人は独学で覚えた剃り方をなんとなく続けてきているだろう。だが、実は髭剃りには正しい剃り方があり、それを実践することで肌荒れなどを防ぐこともできる。髭剃りのプロフェッショナルである株式会社カミソリ倶楽部の常務取締役・竹内教起さんに、あらためて正しい髭剃りの方法を聞いた。 【画像】竹内さんが常務取締役を務める「カミソリ倶楽部」は、明治36年創業のカミソリを中心としたメンズグルーミング専門店
6枚刃だからといって、深剃りできるわけではない
髭剃りには2種類ある。1つは電気カミソリ(シェーバー)を用いた電動式、もう1つがT字カミソリ等による手剃り式だ。どちらも同じ「髭剃り」の手段ではあるものの、電動と手剃りでは原理が大きく異なっている。 「電気カミソリは、生えている毛を網刃の目に入れて、その中のカッターで切るという仕組みです。そのため、そもそも網目に入らないくらい柔らかな産毛などは処理できません。“剃る”というよりも、草刈りなどの“刈る”に近いイメージです。 一方で、文字どおり髭を“剃る”のが手剃りです。皮膚の角質ごと、毛を剃り落としていきます」(竹内さん) 電動と手剃りには、それぞれメリットとデメリットがある。 たとえば、毛をしっかりと剃れるのは、やはり手剃りのほう。電動は網目に入った部分しか処理できないため、どうしても毛の根本が残ってしまうのだ。最近は電動カミソリも進化してパワフルになっているが、それでも原理的に剃れ具合では手剃りに敵わない。 ただし、刃物を直接肌にあてる手剃りには、常に怪我の危険性があるうえ、人によっては肌荒れを起こすこともある。そこで、カミソリと肌の摩擦を減らすためにジェルやフォームを使うわけだが、その分手間や時間がかかってしまうのが手剃りのデメリットといえるだろう。 また、気になるのがカミソリの選び方。1枚刃から6枚刃まで刃の数もさまざまだが、竹内さんによると「刃が多いからといって深剃りできるわけではない」という。 「刃が多いことによるメリットは、肌への負担が少なくなることです。同じボックスの中に刃が多く入っているわけですから、刃が多いほど圧力が分散されます。その分、肌に優しく剃れるのです」(竹内さん) ただ、カミソリの刃は消耗品なので、定期的にカートリッジを交換する必要がある。刃の数が多いほどカートリッジは高価になるため、何枚刃を使うのかは自分の肌や財布と相談して決めたい。 では、電動と手剃り、それぞれの特徴を踏まえたうえで、正しい髭剃りのやり方を聞いていこう。