人気ラーメン店オーナーボクサー高山涼深、2度目の防衛戦に青髪で臨む「常に挑戦者っていう気持ちを忘れないため」
プロボクシングの日本スーパーフライ級タイトルマッチ(東京・後楽園ホール)の前日計量が24日、東京・文京区の日本ボクシングコミッション本部事務局で行われた。2度目の防衛を目指す王者の高山涼深(すずみ、27)=ワタナベ=と、同級1位の古谷(ふるたに)昭男(26)=六島=はともにリミットの52・1キロでパスした。 髪の毛を青色に染め、編み込みヘアで計りに乗った高山は「コンディションは順調。いつもよりちょっと良い。赤コーナー(王者)ではあるけど、青色が好きなのと、常に挑戦者っていう気持ちを忘れないためにも、今回はコスチュームも青にしているから、全部合わせたかった」と説明した。 昨年12月に後楽園ホールで日本スーパーフライ級14位の中村祐斗(市野)と2度目の防衛戦を闘う予定だったが、高山が11月中旬に左第3中手骨を骨折したため中止となった。その後はロードワークを続け、モチベーションが下がったこともあったが、担当の小口忠寬トレーナーの後押しもあり、約2カ月後にスパーリングを再開した。「もうけがは大丈夫」と不安はない。古谷の印象を「中間距離で勢いのあるワンツーを打って、頑張る選手」と語った。 伯父は東洋太平洋2階級制覇の実績を持つ渡辺雄二(斉田)で、倒し屋だった伯父同様に強打を武器にする。昨年8月に東京・品川区の所属ジム近くのラーメン店「中華蕎麦 無冠」のオーナーに就任。毎日約100人の客が来店する人気店を双子の弟で店長の涼杜(りょうと)さんと回している。 世界ランキングはWBCとIBFで13位。昨年9月の初防衛戦以来の試合となるラーメン店オーナーボクサーは「大事な試合。しっかりとまずは国内で地に足をつけて、小口さんだったりの許可が下りれば世界戦というのはある。まずはその前にしっかりと認めてもらえるボクサーになる」と意気込んだ。 対する3度目のタイトル戦となる古谷は「(高山は)パンチ力がホンマにある。まずはディフェンスは絶対に意識して、絶対に効かされるときとかもあると思うけど、そこでも強い気持ちを持って闘い抜く。圧倒的不利なのは分かっているけど、三度目の正直でチャンピオンになります」と力強く語った。 興行は映像配信サービスのLeminoで無料生配信される。プロ戦績は高山が7戦7勝(6KO)、古谷が17戦11勝(4KO)6敗。(尾﨑陽介)