日本画家・阿部信吉さんの創作活動知って 砺波で5年越しの遺作展
高岡市の日本画家、故阿部信吉さん(享年74)の遺作展が、砺波市木下の私設美術館「ウメケン美術館」で開かれている。生涯の制作活動を知ってもらおうと、家族が企画し、日本画や油絵など計115点が並ぶ。 阿部さんは会社員の傍ら、画家として活動。墨と岩絵の具を混ぜた「混合技法」を用いた作品など、多彩なジャンルを描き、2019年に病気のため亡くなった。家族は遺作展を企画したものの、新型コロナの感染拡大を受けて延期を余儀なくされ、5年越しに開催する運びとなった。 03年の新美術協会展で大賞に輝いた縦約2メートル、横約4・2メートルの「沐浴香華(もくよくこうげ)」や、04年の同展で内閣総理大臣賞に選ばれた「草笛」などを紹介。生涯描いたほぼ全ての作品を展示した。 妻の定子さん(75)は「多くの作品を一堂に見てもらえる機会になった。本人も喜んでいると思う」と語った。 24日まで休館はなく、27日から12月1日までは月、水、日曜に開館する。北日本新聞社後援。