魅惑の竹灯籠5000本 勝浦で「かぐやの宵」 神社や商店街ともす
勝浦市の遠見岬神社や勝浦中央商店会など一帯に並べた約5000本の竹灯籠に火をともすイベント「勝浦竹灯籠まつり里あかり『かぐやの宵』」が23、24日、開かれた。大小の竹灯籠の柔らかな光が街を照らし、暗闇に浮かぶ幻想的な雰囲気をつくり上げた。 イベントを主催した実行委によると、竹灯籠は松野地区の有志グループが「かつうらビッグひな祭り」の演出で行っていたという。その意思を継ぎ、市内の竹林整備や環境保護の取り組みとして、昨年から今回のイベントを実施。今年は昨年よりも2千本多く竹灯籠を並べ、ろうそくに点灯した。 圧巻は、神社の石段60段に演出した流れるような“光の川”。鳥居の周辺もライトアップされ、その美しさを目に焼き付けようと、見物客らが路上に集まり、記念撮影を楽しんだ。約100メートル続く商店街の通りにはハートの形に並べた竹灯籠が置かれ、女性や若い人らの人気を集めた。
模様をあしらった大小の竹灯籠の明かりで作った特設ステージでは、ピアノや和楽器のライブのほか、バイオリンとチェロの二重奏も開催され、多くの人がその音色に聞き入った。 市内の観光閑散期の新たな来訪客を呼び込むイベントの開催に、磯野典正実行委員長(50)は「夜が長い11月の(訪客)参加型イベントとして、勝浦を訪れるきっかけにしてもらい、飲食や宿泊につなげていければいい」と話した。