【RIZIN】高木凌「気づいたら相手は倒れている」×西谷大成「やってやるよ」=4月29日『RIZIN.46』有明
2024年4月29日(月・祝)東京・有明アリーナで開催される『RIZIN.46』でRIZINフェザー級(66kg)5分3Rで対戦する、高木凌(パラエストラ八王子)と西谷大成(JAPAN TOP TEAM)が15日、合同公開練習を行った。 【写真】井上直樹に「中央でやり合おう」と指してからホロウェイばりのカウンターを見せた高木 高木は練習仲間の井上直樹(キルクリフFC)と1分間のマススパー、西谷が小倉將裕トレーナーとの1分間のミット打ちを、それぞれが見守るなか披露した。 ともにタイ・プーケットでの出稽古帰り。バンタオ・ムエタイ&MMAで朝倉未来らとトレーニングを積んで来た西谷は「ミット打ち」と宣言しながら、いきなり小倉トレーナーに背負い投げ。シングルレッグからの飛行機投げ、さらに滑り込んでの内ヒールフック、最後は場内からのリクエストに応え、鈴木博昭戦で迎撃された跳びヒザ蹴り、サウスポー構えからのワンツー・左ミドルで「ミット打ち」を終えた。 一方の高木は、出稽古先のタイガームエタイのタンクトップを着込んで、オーソからボディストレート、シングルレッグからハイクロッチで持ち上げてテイクダウン。サイドバックから井上の立ち際にサッカーキック。最後は『UFC300』でのマックス・ホロウェイのように、高木が“中央でやり合おう”と呼び込み、井上の跳びヒザを高木が右フックで撃ち落とした。 「朝倉未来1年チャレンジ」1期生の西谷は、2023年6月のRIZINデビュー戦で、鈴木博昭に1R KO負け。11月の『FIGHT CLUB』で山口裕人に1R KO勝ちするも、2024年2月18日の前戦『BREAKING DOWN 11』で、YURAの右ストレートに1R KO負け。3月23日の『RIZIN LANDMARK』神戸大会で予定されていた高木との試合が1カ月後の有明大会に延期されていた。 対する高木は、PANCRASEフェザー級1位の強豪で、6勝2敗のうち5つのKO勝ちを誇るストライカー。2022年12月に現王者の新居すぐるに一本負けも、2023年3月に遠藤来生を、7月に中田“ザ・リッチ”大貴をいずれもKO。2023年10月にRIZIN初参戦でロシアの強豪ビクター・コレスニックに挑むも判定負けを喫した(※コレスニックは4.29 中原由貴と対戦)。今回はそのコレスニックともタイガームエタイでともに練習し、西谷戦に臨む。 公開練習後、今回の仕切り直しの一戦について、高木は「自分はプラスに考えていて、追い込める期間が増えたのであまりマイナスには考えてないです」と答え、隣りの西谷に「ダメージはない?」と質問。 西谷は「お待たせしました。完全に回復していますよ」とダメージは無いと答えると、精神的にも、「RIZINに出られなくなっちゃうかもとなって、不安は凄くありましたが、一からやるしかないので、開き直るというか、あの試合はいいお灸を据えられたと思います」と語った。 自身との試合前に西谷が敗れたことについて高木は、「西谷選手も本気で挑んで負けたと思うので何も思ってないです」と言う。 BreakingDownの印象についても「見方は変わってないですね。“素人の大会”だと思っているんですけれど、西谷選手もちゃんと練習したと思うので、ちゃんと挑んでちゃんと負けたのなら仕方がないなと思います」とした。 同じ大会のメインイベントでは、タイガームエタイで共に練習した鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)が金原正徳との王座戦に臨むが、「チームメイトと一緒に出られるのは嬉しい。試合順は自分が先なので、いいバトンを繋げられたらと思います」と同年代での連勝を望む。 一方の西谷は、あらためて「完全回復しています。この前の負けもあったので勝負強いだけじゃ意味ないんだなと。(BreakingDownでの)負けを良い負けに出来たら。一から積み上げていかないと行けないとあらためて分かったのでやるしかない、開き直るしかない」と、いちからの出直しの試合となると語った。 セコンドには、タイ合宿も共にした朝倉未来に「お願いはしているんですけれどね、当日来てくれるかは分からないです」と苦笑。バンタオでの練習を「ムエタイの練習だけじゃなくてMMAのジムにお邪魔させてもらったので組み技もやって、自分にとっては格闘技だけに集中できるいい環境でした」と、雑念を払って取り組んできたという。 タイガームエタイで練習した高木も「自分はレスリング力と、オープンフィンガーグローブでのブロッキングが一番伸びたのかなと思います」と成果を語った。 公開練習では、ホロウェイさながらの打ち合いを要求したが、その意図について高木は「何でもやってやります」と語り、西谷も「やってやるよ」と受けて立つとした。 ともに20代。危険なストライカー対決を制するのは高木か西谷か。 ◆練習仲間の鈴木千裕、井上直樹、雑賀“ヤン坊”達也らの活躍に──絶対に負けられない 本誌の個別取材に高木は、タイ合宿について「前回、コレスニックと試合をして本当に強かった。カーフキックやパンチ、テイクダウンと、ちゃんと全部を混ぜて戦う強さを感じました。コレスニックも練習しているタイガームエタイでは、練習の取り組み方なども含め、いろいろ学びたいと思いやってきました」と、MMAとしての総合力に磨きをかけたという。 次戦の西谷については、「正直、コレスニックとやってるので、(西谷は)もう“5倍くらい弱い相手が来たな”と最初は思いましたが、だからといって少しもナメてはいません。ちゃんと練習して仕上げて来たので、全力で踏み潰しに行きます」と意気込みを示している。 所属のパラエストラ八王子とタイで練習をともにした鈴木千裕のみならず、横浜のSONIC SQUADで練習仲間の井上直樹が佐藤将光に判定勝ちし、雑賀“ヤン坊”達也が、PANCRASEでライト級新王者となっている。 同世代の活躍に高木は、「自分はPANCRASEフェザー級1位というのも背負ってるので、絶対に負けられないですね。自分が負けたらナメられちゃうので、そこはもう意地とプライドをかけて戦いいます。自分のやりたいことだけをやって、“気づいたら相手は倒れている”と思います。本気で倒しにいきます」と、PANCRASEトップコンテンダーとして、必勝を誓った。
【関連記事】
- 【RIZIN】鈴木千裕と金原正徳が対面、公開練習「ここで勝って本当の王者の姿になれる」(鈴木)×「ごたごた言わずに王者だったら堂々と構えていて欲しい」(金原)
- 【RIZIN】AKA帰りのベイノア「空手にボケなど無い!」「ハビブからは“ありがとう”と呼ばれていた」×井上雄策「日本で負けないくらいいい環境で練習してきた」
- 【RIZIN】榊原CEO「『待ってました』というカードが並びます」=『RIZIN.47』代々木第一体育館大会
- 【UFC】「運転手」と「チャンピオン」だった2人が、BMFベルトを賭けて12年目の「最高試合」──ホロウェイ「ゲイジーとオクタゴンを共にしたことが素晴らしい」
- 【UFC】ローブローのストップを制して“石の拳”を打ち抜いた“ポアタン”アレックス・ペレイラ「作戦がハマる距離を掴んだから流れを止めたくなかった」。フィニッシュ後の仕草は「彼に“学ばせ”たかった」