「相手は世界でもトップのチーム。緊張はしているけれど…」トンガ生まれの日本代表プロップがオールブラックス戦へ決意
26日に神奈川・日産スタジアムで行われるラグビーのリポビタンDチャレンジカップ・ニュージーランド(NZ)代表オールブラックス戦に向け、宮崎市で合宿中のラグビー日本代表プロップのオペティ・ヘル(東京ベイ)が22日、オンラインで取材に応じた。 「相手は世界でもトップのチーム。緊張はしているけれど、ハードトレーニングで自信をつけるようにしている。日本代表の速さだけでなく、勇敢さも見に来てほしいです」 ヘルはトンガ生まれで、高校時代はオーストラリアでプレー。高校オーストラリア代表に選ばれニュージーランドと対戦するなど将来を期待されていたが、高校を卒業するとトンガへ帰国。宣教師としてアフリカのガーナに赴任するなど2年間は完全にスポーツを離れた生活を送った。その後、義兄のトゥパ・フィナウが日本のクボタ(現東京ベイ)でプレーしていたことからトライアウトを受けて入団。まる2年かけて体を作り直し、リーグワンの始まった22年1月に公式戦デビューすると3年連続ベスト15を受賞。そして今秋、在留5年という条件を満たして日本代表入りした。 母国トンガではなく日本代表を選んだのは「ラグビーから離れていた僕がまたチャンスをもらえたのは日本のおかげ。お世話になった人たちに恩返しする意味でも日本代表でプレーしたかった」からという。 日本代表が目指す「超速ラグビー」に順応するため、食生活も「卵や鶏肉、魚を中心に変えて」4キロ減量したが、それでも「今は129キロ」とチーム最重量。雄大な尻周りと桁外れのパワーが頼もしい。打倒オールブラックスへ、日本代表の大型秘密兵器が、いよいよベールを脱ぎそうだ。
中日スポーツ