「野菜は切らずに砕くもの」手間を減らして気持ちイイ三菱冷蔵庫の「新たな冷凍スタイル」
食品の冷凍と一口に言っても、実は様々な方法があります。たとえば、「チルド」は食品が凍り始める直前の約0℃の温度帯を保ち、冷蔵で保存する場合よりも熟成や発酵を遅らせることで鮮度を長持ちさせます。凍りきらないので乳製品やカット野菜、お惣菜などの加工食品の保存に適しています。 このチルド搭載冷蔵庫を今から40年も前の1984年に業界で始めて発売したのが三菱電機。その三菱電機が冷蔵庫の新製品で「新たな冷凍のスタイルを提案する」というので、取材してきました。
野菜がスナック菓子のようにパリパリ砕ける!
約-7℃で冷凍することで食品がサクッと切りやすくなる「切れちゃう冷凍」や「切れちゃう瞬冷凍A.I.」、-3℃~0℃で保存する「氷点下ストッカー」など、様々な冷凍スタイルを世に送り出してきた三菱冷蔵庫。 新たに加わった冷凍技術はその名も「できちゃうV冷凍」です。うん、名前だけでは内容がさっぱり想像できませんね。実は「V」とはVegetable(野菜)の頭文字で、できちゃうV冷凍は「野菜を美味しく無駄なく使う冷凍」とのこと。それは一体どのような冷凍方法なのでしょうか。 「できちゃうV冷凍は野菜をチャック付きのポリ袋に入れて冷凍室に保管し、そこに-25℃の冷気を吹きかけて冷やす機能です。この温度で凍った野菜は手でパキパキと砕くことができます。ザク切りも、粗くも、細かくも、砕きたいサイズに砕けます」と語るのは、三菱電機 冷蔵庫営業課の川島宏朗氏。 冷凍室に入れるときは通常の-18℃の冷凍になります。その状態で8時間以上経過してから、手動でできちゃうV冷凍の設定をオンにします。操作は扉の操作パネルかスマホアプリから行います。 -25℃の冷気で冷やし始め、約20~30分で野菜を砕ける状態になります。この状態は約1.5時間持続し、その後は元の-18℃に戻ります。なお、冷凍室が常時-25℃の部屋になるのではない点には注意が必要。1回のV冷凍でだいたい1円の電気代になるとのことでした。