東京五輪からパリ五輪へ!110mハードル泉谷駿介、パラ走り幅跳び澤田優蘭が抱負
「TOKYO FORWARD TOKYO2020レガシー展」第3回アスリートトークショーが2月28日、都内で行われ、陸上男子110mハードルの泉谷駿介とパラ陸上女子100m(T12)、女子走り幅跳び(T12)の澤田優蘭(うらん)が登壇した。 【写真】実物のハードルを持ち上げようとして「重っ!」と大橋未歩アナ 東京2020オリンピック男子110mハードルで5位入賞した泉谷。当時の心境を「朝起きてから試合までの時間が一番緊張する。(東京オリンピックでは)意外と爆睡してたんですけど(笑)」というと会場は笑いに包まれた。 準決勝で1、2台目のハードルに足を引っ掛けたことを「国内の大会とは素材が違って、木製で硬くて重いので足にまとわりつく。それがくるぶしに当たって(足が)どんどん腫れて変形してしまった。痛いと考えている場合ではないけど痛い(苦笑)」と振り返り、ステージに実物のハードルが運ばれると思わず「こうして見ると結構高いですね」と漏らした。
昨年のブダペスト世界陸上では日本人初の決勝に進出し、5位入賞を果たした。決勝では両足がつった状態で「試合のアドレナリンが出ていて、止まることもできないのでそのまま走った。後々レースを見返したら段々悔しさが募ったので、とりあえず足がつらないようにちゃんと水分を取っている(笑)」と衝撃のエピソードを披露。来年の東京世界陸上に向けて「自国で開催できることはうれしいので、地元の声援を受けながら頑張っていきたい」と抱負を述べた。 東京2020パラリンピックで新種目の混合4×100mユニバーサルリレーで銅メダル、走り幅跳び(T12)で5位入賞した澤田。ユニバーサルリレーは視覚障害、切断・機能障害、脳性まひ、車いすの順番で男女各2名、計4名の選手が100mずつ走る競技で体のどこかに触れるタッチワークで次の走者につないでいく。
視覚障害のため常に第1走者となる気持ちを「スタートが得意ではないのだが走らないといけない。失敗した時点でリレーが終わってしまうので、自分の競技よりも緊張する」と明かし、競技のポイントを「男子と女子のスピード感の違いや、障害の違う選手同士という難しさがある。もちろん私が男子の選手と走ることもあるので、内側の選手が男子だと事前に分かっていれば、一気に抜かれていくこともイメージしておく」と解説した。 昨年のパリ世界パラ陸上ではユニバーサルリレーで金メダル、走り幅跳びで銅メダルを獲得。澤田は「走り幅跳びは直前まで悩みながら競技をしていたが、何とか感覚を取り戻してメダルが取れたので自分でもうれしくて涙が出た」といい、今年の神戸世界パラ陸上を「東京パラリンピックは無観客だったので、実際に競技を見て応援していただけるとうれしい」とアピールした。 最後にパリオリンピック・パラリンピックに向けて泉谷は「代表内定を勝ち取ってパリに向けて準備し、試合でいい結果を出してパリにつなげられたら」、澤田は「出場権をしっかり獲得して、選んでいただいたら全力を尽くし金メダルを目指して頑張る」とメッセージを寄せた。