巨人は宗山塁でショート問題を解決? ドラフトまで1か月半、各球団の1位候補を予想【セ・リーグ編】
プロ野球のドラフト会議まであと1か月半となった。この時期は夏の甲子園が終わり、大学の秋季リーグが始まる頃。スカウトは高校生のチェックは粗方終わり、大学生の最後のひと伸びを見定めている。今回は現段階における、セ・リーグ6球団のドラフト1位候補を考えてみたい。なお、9月14日時点のリーグ首位から順に紹介する。 【画像】押さえておきたい「2024ドラフトの目玉」たちを厳選! 注目選手のプレー写真&寸評を一挙紹介 ■上位2チームは宗山に入札か 阿部慎之助監督1年目でいきなり優勝に手が届きそうな巨人。投打のバランスがよく、ドラフトではさらなる戦力補強を狙う。そこでいの一番に指名しそうなのが、宗山塁(明治大)だ。「20年に一人の逸材」と言われる遊撃手を獲得して、ピリッとしないショート問題を解決させたい。 強打の外野手・西川史礁(青山学院大)も考えられるが、浅野翔吾の台頭で可能性が低くなったと見る。 昨季の日本一チーム・阪神はやや元気のないシーズンを送ってきたが、Aクラスは確保したいところだ。投手陣の強さは健在なことから、ドラフトでは野手を獲りにいきそう。その中でも宗山が最適解と言えそうだ。巨人と同じく遊撃手にやや決め手を欠ける状況、かつタイプや経歴が被る鳥谷敬氏が長年守った甲子園で宗山を見たいファンは多いのではないか。 広島は新井貴浩監督2年目もしぶとく戦い、夏場まで首位争いを展開。9月に入り息切れ感が見えるものの、選手たちの最大限を引き出してきた印象だ。このチームも投手力で勝ってきているだけに、ドラフトではスケールのある野手を獲りたい。真っ先に思い浮かぶのは西川だ。打線の近未来の軸として考えられるし、運動能力の高さも含めてカープ好みの選手だろう。 ■ヤクルトはチーム事情から中村? CS圏内に喰らいつくDeNAは、今季も持ち前の攻撃力が健在。投手を含む守備面がやや心もとないことから、ディフェンスを重視した選手を獲りに行きそうだ。そこで考えられるのが、大学ナンバーワン左腕・金丸夢斗(関西大)。かつての今永昇太、現在の東克樹と続く左腕エースの系譜を継ぎたい。ここも遊撃が定まっていないため宗山の指名も想定されるが、直近2年間で野手を1位指名しており、少し考えにくいところはある。 中日は立浪和義監督3年目で勝負に挑んだものの、低迷を脱せずにいる。若手野手は少しずつ芽が出ている一方で、投手は特に先発でベテランの稼働が多くなっている。となると、競合覚悟で金丸を獲りに行くのがセオリーではないか。金丸は体調さえ良ければ1年目からローテに入れそうで、将来は髙橋宏斗と左右の2枚看板を望める。 ヤクルトは2年連続リーグ優勝から一転、昨季に続いて最下位争いに甘んじている。ひとえに投手陣の層の薄さが要因で、失点数と防御率はともにリーグワーストの数字だ。そこでまずは即戦力投手を指名して、ピッチングスタッフを少しでも底上げさせたい。候補として考えられるのは中村優斗(愛知工業大)だ。先発タイプの金丸よりも先発・リリーフ両方の適性が見られる中村の方が、チーム事情によって配置をしやすいのではないか。 ■セ・リーグ各球団の1位入札予想(9月14日時点) ・巨人:宗山塁(明治大・遊撃手) ・阪神:宗山塁(明治大・遊撃手) ・広島:西川史礁(青山学院大・外野手) ・DeNA:金丸夢斗(関西大・投手) ・中日:金丸夢斗(関西大・投手) ・ヤクルト:中村優斗(愛知工業大・投手) [文:尾張はじめ]