発売当時価格520万円。グループAとなったWRCで勝つために作られたHF
【最強の系譜 4WD+ターボ 1989年式 ランチア デルタHFインテグラーレ 16V】 【画像17枚】トランクルームは決して広大ではなく、リア駆動系によって底上げされた上にスペアタイヤも置かれているため、スペースはミニマム。フロントフェンダーにあるランチア製ラリーカーの伝統HFバッジ ハチマル時代に一世を風靡した「4WD+ターボ」という組み合わせの国産車たちにとって最高のベンチマークとなったのが、イタリアの先達、ランチア・デルタHFインテグラーレ。 4WD+ターボのお手本となった、魅惑のイタリアンスポーツカー 1970年代、グループ4時代を席巻した「HFストラトス」。80年代中盤、グループB時代の「037ラリー」あるいは「デルタS4」と同じく、世界ラリー選手権(WRC)における覇権を唯一最大の目的とした、まさに「パーパスビルド・カー」の典型である。 その前身となったのは、87年1月に発表されたデルタHF4WD。狂乱のグループB時代の最終シーズンとなった86年「ツール・ド・コルス」にて、デルタS4を駆るアンリ・トイボネン選手とコドライバーが犠牲となった死亡事故の余波から、急きょ翌年からグループAで闘われることが決定したWRC選手権に対して、驚くほど迅速に対応したランチアの回答である。 ランチア デルタHFインテグラーレ16V(L31D5)主要諸元 全長×全幅×全高(mm) 3900×1690×1360 ホイールベース(mm) 2480 トレッド前/後(mm) 1448/1440 車両重量(kg) 1250 エンジン型式 -- エンジン種類 直列4気筒DOHC16バルブICターボ 総排気量(cc) 1995 ボア×ストローク(mm) 84.0×90.0 圧縮比 8.0:1 最高出力(ps/rpm) 200/5500 最大トルク(kg-m/rpm) 31.0/3000 ステアリング パワーアシスト付きラック&ピニオン サスペンション前/後 マクファーソン・ストラット+コイル/トーションバー式スタビライザ ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク タイヤ 205/50VR15(前後とも) 発売当時価格 520.0万円 初出:ハチマルヒーロー 2017年5月号 Vol.41 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部