【速報】「自分のたががはずれてしまっていた」知的障害ある入所女性2人に性的虐待 グループホーム経営64歳男に懲役8年の実刑判決
「なぜAさんとBさんだったのか?」「強いて言えば…」
検察官「いろいろな入居者がいる中で、なぜAさん(重度知的障害がある女性)とBさん(中度知的障害がある女性)だったのか?」 被告 「強いて言えば、(着替えを手伝うなど)直接支援に関わる機会が、特にBさんは多かったので…」 検察官「撮影行為までした理由は?」 被告 「………そんなに大きな理由はないです」 塩本被告は、グループホームでの夜勤中に、被害女性の部屋に立ち入り犯行に及んでいましたが、“自分が率先して夜勤のシフトに入るというより、入れる人がいないから入るという状況だった”と説明しました。 さらに塩本被告は、“被害者らが拒否反応を示した時は性的な行為をストップした”“一連の行為すべてをやめてほしいという意思だとは捉えなかった”と供述する場面もありました。
「被害者らの意思を一顧だにせず、自己の性欲を満たす道具として扱った」検察は懲役10年求刑
検察側は論告で「被害者らの意思を一顧だにせず、自己の性欲を満たす道具、性欲のはけ口として扱い、人格を著しく蹂躙する卑劣な犯行」「青年期を迎える多感な時期に、これほど甚大な被害を受けたことは、健全な心身の生育にも多大な悪影響を与えることが必至」と、厳しい言葉で糾弾。懲役10年を求刑していました。 塩本被告は最終陳述で「本当にすべての方に対して申し訳なかったと思っています。どんな言葉を述べればいいか、想像だにできません。今後生涯をかけて、反省と自分のできる限りの償いをしていきたいと思っています」と述べていました。
判決は懲役8年の実刑
9月19日の判決で大阪地裁堺支部(藤原美弥子裁判長)は、「被害女性らの権利を擁護すべき立場にありながら、部屋や自動車内といった密室で各犯行に及んでいて、犯行態様は悪質。常習性は顕著というべきで、動機・経緯に酌むべき点はない」などとして、塩本被告に懲役8年の実刑を言い渡しました。 (MBS大阪司法担当 松本陸)