【京成杯AH】タフなマイル以下はデインヒル内包馬が滅法強い アスコリピチェーノは条件ピッタリ
有力馬の血統解説
・アスコリピチェーノ 母母リッスンは2007年フィリーズマイル優勝馬で、母アスコルティの弟妹にはタッチングスピーチやサトノルークスなどがいます。さらに、母はデインヒル系Danehill Dancer産駒で、繁殖牝馬としてはアスコルターレ(2021年マーガレットS勝ち)などスピードと早熟性に優れた産駒を多く輩出しています。本馬はダイワメジャー産駒でもあり、ワンペースのマイル戦はピッタリの条件。斤量55.5kgは3歳牝馬としてはかなり背負わされましたが、それでも中心視せざるを得ない実力馬でしょう。 ・ディオ マイルGⅠ常連のソウルラッシュの3/4同血の弟。兄と同じく母母キャットアリの快速血統を武器にマイル路線で堅実な走りを見せているキングカメハメハ系の芝マイラーです。ただ、本馬はリオンディーズ産駒らしく前向き過ぎる気性が課題。今回も折り合い面がポイントとなりそうです。また、関屋記念はペースも向いただけに、過大評価は禁物でしょうか。 ・コラソンビート ウインマリリンなどが出るコスモチェーロ牝系で、本牝系はFair Trialから受け継ぐ機動力が持ち味の一族。母母マイネヒメルは函館芝1800mで3勝、母ルシェルドールも福島芝1800mで2着と好走しており、スワーヴリチャード産駒の本馬も小回り中距離がベスト条件の可能性が高い血統です。堅実なタイプではあるものの、中山芝1600mで古馬相手にどこまで戦えるか。試金石の一戦です。 ライタープロフィール 坂上明大 1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。2023年11月には本島修司氏との共同執筆で『競馬の最高戦略書 予想生産性を上げる人の取捨選択の技術』(主婦の友社)を出版。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。
坂上明大