700人超が応募も採用は6人…一般ドライバーが自家用車使う「ライドシェア」 困惑の中でスタート
一般ドライバーが自家用車で客を乗せる「ライドシェア」サービスが、日本で4月1日に解禁された。タクシー不足解消を目指しているが、まだ認知度が低い。運行時間の制限もあり、普及への課題が残る状況だ。 【画像】ライドシェアを紹介する三和交通のHP。700人以上の応募も採用は6名のみ
ドライバー不足解消の一手に…想定外の事態も
ついに日本でも、一般ドライバーが自家用車を使って有料で客を乗せる「ライドシェア」が解禁となった。 スマホをポチッとすると、「ライドシェア」がやってくるようになる。 自家用車をもっていれば、営業することも可能になる。 では果たして、そのライドシェアは普及するのだろうか。 スマートフォンを持っていた女性の側に停まる赤い車。扉には、「自家用車活用事業」の文字があった。車から降りてきた人が、「こんにちは。お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」と女性に聞き、その後、女性は赤い車に乗った。 一般ドライバーが自家用車を使って有料で客を乗せる「ライドシェア」。東京・江東区で5日午前11時過ぎ、タクシーアプリを運営する「Uber Japan」が導入に向けたデモンストレーションを行った。 Uber Japan・山中志郎代表は、「これからますますドライバー不足、タクシー不足は進行していく。自家用車活用事業が、社会課題を解決するための一手になればいい」と話している。 ライドシェアを利用するには、アプリで予約。行き先を入力すると、タクシーの他に自家用タクシーの選択画面があらわれ、乗れる人数や事前に確定した運賃が表示される。 いち早く導入したのは、タクシー会社の「三和交通」。社員が踊るダンス動画が話題で、この動画を投稿したところ、若者の間でも知られる存在になった。ライドシェアは、8日から開始する予定だ。 三和交通・広報担当は、「タクシーの供給不足を解消することが必要という認識があるので、改善できるのであれば参画していこうと」と話す。 しかし、導入をめぐっては想定外のことがあったという。 三和交通・広報担当は、「最初にプレエントリーをさせていただいて、700人以上の応募があり、内定が97人となっております」と話す。 当初の応募は多かったものの、採用できたのは予想以下だった。 一方、利用する側の間にも、まだまだ浸透していない。東京・有楽町で5日、インタビューを行ったところ、20代の人は「よく報道とかされてるんで、言葉は知ってたんですけど、詳しくはわからない」と話した。別の20代の人も「言葉は知ってるけど、詳しくは分からない。知らなかった」とコメント。 さらに、こんな心配もあった。 40代の人は「言ったところではないところに連れていかれたらどうしようとか、考えたら怖い。知らない人の車に乗るということだから」と話した。