センバツ2019 「仲間の分、全力で」 直前ベンチ入り2選手、活躍誓う /福井
<第91回選抜高校野球> 第91回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)の初戦を27日に控える啓新には、大会直前にベンチ入りを果たした2人の選手がいる。森下晶登選手(3年)と新谷隼都選手(3年)だ。2人とも「交代した選手の分も全力を尽くす」と活躍を誓う。 【熱闘センバツ全31試合の写真特集】 森下選手は堅守を買われて昨秋の県大会、北信越地区大会はベンチに入った。50メートルを6秒で走る俊足の新谷選手も、県大会は背番号をつけていた。だが2月下旬、センバツのベンチ入りメンバー発表時に2人の名前が呼ばれることはなかった。 ただ、この発表時に植松照智監督は「まだ仮の背番号。(練習試合など)これからの活躍次第では変更はあり得るぞ」と呼びかけていた。この言葉に2人は発奮した。新谷選手は「悔しかったが、逆に開き直れた。出せるだけの力を出して、それでも駄目なら仕方がないかなって」。森下選手も泥臭く白球を追う日々を重ね、たくましさを増していった。 ひたむきにアピールする2人を、植松監督は「元々は期待していた選手たち。前向きに取り組んでくれた」と評価。メンバー変更を選手たちに伝えたのは今月中旬、甲子園に向けてチームが出発する直前のことだった。 代わりにベンチ入りメンバーからは、中村勇斗選手(3年)と小林仁志選手(3年)が外れた。そんな仲間をおもんぱかり、森下選手は「同じ思いで練習してきた仲間の分まで全力でプレーしなければ」と心に誓う。啓新は大会第5日の27日、第3試合で桐蔭学園(神奈川)と対戦する。【塚本恒】